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【社説】懸念される中国空母時代の開幕

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国が空母時代の幕を開いた。中国海軍は25日、遼寧省大連港で胡錦濤国家主席が出席した中、初の空母「遼寧」の就役式を行った。温家宝首相は「『遼寧』の就役は中国の国防力と総合国力を高める重大な意味を持つ」と宣言した。沿岸防御に力を注いできた中国海軍が、戦闘力投射能力を備えた大洋海軍へと踏み出したことを世界に誇示したのだ。

「遼寧」就役で東アジア安保地形の変化が避けられなくなった。アジア・太平洋回帰を宣言し、対中牽制に乗り出した米国との葛藤が深まるのは間違いない。米国は11隻の母艦のうち6隻など海軍力全体の60%を太平洋に配備する計画だ。中国は今後、「遼寧」を筆頭に空母艦隊を構成し、太平洋およびインド洋への進出を急ぐはずだ。

領土紛争で緊張関係にある周辺国を刺激することで、東アジア全体が軍備競争の泥沼に陥る危険も高まっている。尖閣諸島(中国名・釣魚島)領有権をめぐり、日本と中国は物理的衝突の直前まで行った。日本と台湾はお互い放水し合った。自民党の再執権の可能性とともに、日本の右傾化と軍事大国化に対する懸念も強まっている。日本が平和憲法を改正し、本格的な再武装に踏み切らないという保証はない。


「遼寧」が母艦として役割を果たすにはさらに数年かかる見込みだ。艦載機さえまだ確保されていない状態だ。にもかかわらず、中国が急いで就役式をし、「遼寧」を実戦配備したのは、対外誇示用の性格が強いとみられる。米国はもちろん、東アジア周辺国に対する警告の意味もあるだろう。

西海(ソヘ、黄海)を挟んで中国と向き合っている韓国も手放しではいられない。「遼寧」の作戦半径800キロ内には韓国全域が含まれる。しかも中国は離於島(イオド)に対する管轄権を主張している。中国と対等ではなくとも、軽視されないほどの海軍力は韓国も整える必要がある。予算の事情で保留した戦略機動艦隊の創設をまた検討し、済州道海軍基地の建設も急がなければならない。



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