台風１６号が最初に襲った済州（チェジュ）では最高７７５ミリの大雨が降った。１５日からこの日午前１１時までの累積降水量だ。済州都心の連洞（ヨンドン）地域には一時時間当たり最高７１ミリに達する豪雨が降った。

慶尚南道馬山（マサン）港の波高は午前に一時津波レベルの２メートル９０センチに迫る２メートル８５センチに達した。このため津波で人命被害が出た２００３年の台風１４号の悪夢が再演されるのではないかという懸念が起きたが、幸い波高は低くなり被害を出すことはなかった。全羅南道麗水（チョンラナムド・ヨス）では２００３年の台風１４号で被害を受けた万聖里（マンソンリ）海水浴場周辺が今回も再び廃虚となった。海岸の刺身屋と住宅など３０軒余りが全半壊した。商店街前の道路は荒波で押し寄せられた砂が２０～３０センチメートルの高さで積もり砂浜に変わってしまった。刺身屋の水槽は跡形もなく消えた。陶磁器工房を運営するユ・ヒョンドクさんは、「まんじりともせず夜を明かしわずかな間に会社に行ってきたところ家が荒地に変わっていた。２００３年の台風１４号の際に３０００万ウォン以上をかけて作った家がまた崩れた」と話した。

嶺湖南（ヨンホナム）をつなぐ８８高速道路は慶尚南道居昌（コチャン）と慶尚北道高霊郡（キョンサンブクド・コリョングン）の高霊トンネル付近など１０カ所余りで土砂が道路に流れ交通がまひした。釜山と金海（キムヘ）をつなぐ軽電鉄は一時運行を全面中止した。京釜（キョンブ）高速鉄道（ＫＴＸ）も強風により蔚山（ウルサン）～釜山間で徐行運転した。全羅南道の木浦（モクポ）大橋、麗水の突山（トルサン）、亀甲船、白也大橋、高興（コフン）の小鹿（ソロク）大橋、居金（コグム）大橋など６つの海上橋梁も風速２５メートルの強風で一時通行が統制されたのち再開された。






台風１６号被害続出…浸水・洪水警報で緊迫した洛東江（１）