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【社説】「性犯罪者との戦争」を宣言せよ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
本当に惨憺とした事件が起きた。家で両親とともに寝ていた7歳の女児がふとんに包まれたまま連れ去られ性暴行を受けた事件はいまや韓国社会にこれ以上性犯罪の安全地帯はないということを確認させた。統営(トンヨン)のアルムちゃん殺害事件が起きてわずか1カ月余りで再び小学生の女児が性犯罪の犠牲となった。

今年に入って相次いで起きている残酷な性犯罪事件はすでに何回目なのか。この日で犯人を捕まえ、大統領が謝罪までしたが、いまや単に世相を嘆き治安の無能を非難しているばかりではならない。いまからでも治安および司法当局と社会全体が「性犯罪との戦争」を宣言し、性犯罪予防と対応に向け頭を付き合わせて実効性ある対策を実現しなければならない時だ。

このためにはまず性犯罪に対して寛大な韓国社会の視点から変えなければならない。専門家らは性犯罪を「常習的で中毒性が強い犯罪であると同時に治療を受けなければならない疾患性犯罪」とみている。実際に昨年の性犯罪者のうち1600人余りが過去にも性犯罪の経歴がある再犯者だった。先月20日に中谷洞(チュンゴクドン)で起きた主婦性暴行殺人事件の犯人も電子アンクレットをつけた常習犯だった。


性犯罪を強力に処罰するのは世界的な傾向だ。スイスの場合、性犯罪者には終身刑まで下せるようになっており、米国の場合、性犯罪者の平均刑量は10年5カ月に達する。これに対し韓国は最近処罰を強化したというのがまだ緩い水準だ。平均刑量は一般性犯罪者の場合3年2カ月、13歳未満を対象にした性犯罪者は5年2カ月程度だ。そうかと思えば電子アンクレットと化学的去勢対象の拡大などをめぐり議論ばかり行い時間を引き延ばし実効性ある処罰と予防対策が出せないでいる。こうする間に性犯罪者は日増しに凶暴化する。1日も早く性犯罪者に対する隔離措置と強力な処罰の意志を見せなければならない。

また、子供を対象とした性犯罪予防のため社会的保護責任を強化しなければならない。ソウル中央地裁は2010年に小学生が学校から連れ去られ性暴行されたキム・スチョル事件に対し、ソウル市が被害者と家族に8940万ウォンを賠償するよう命じた。学校が児童保護をおろそかにしたことで児童が犯罪にさらされたと判断したのだ。子どもを1人で置いてはならず、保護者の手から保護者の手に引き渡すことが日常化されなければならない。

これと共に未成年者の保護に対する両親など保護者の警戒心と責任意識もより高まらなければならない。今回の羅州(ナジュ)児童性暴行事件の場合、2時を過ぎて帰宅した母親が玄関のカギをかけずに床についた間に起きた。またアルムちゃん事件の場合も普段両親に面倒をみてもらえず1人で過ごしていた子どもだった。もう性犯罪の安全地帯はない。家庭・学校・市民社会が性犯罪に対するさらに高い警戒心を持ち子どもたちを積極的に保護しなければならない。また、治安・司法当局は一刻も早く「性犯罪との戦争」を宣言し、強力な対応に出なければならない。



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