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【コラム】「韓日外交摩擦でも経済はブレずに進んでほしい」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
殷成洙(ウン・ソンス)企画財政部国際金融政策局長に最近、ニックネームが1つできた。「書くな局長」だ。イラン問題や韓日通貨スワップの話が出てくると、人の良い表情を浮かべながらこの言葉から話し出す。「ちょっと待って。書かないで」

その言葉があってからちゃんと準備されたレパートリーが続く。要約するとこうだ。第一にイラン問題は利害対象国である米国やヨーロッパ連合(EU)との関係を勘案しなければならず、ともすると韓国政府のイランや米国との交渉力を下げる恐れがある。第二に通貨スワップに関するどのような言及も韓日葛藤をあおぐ可能性もある。国益を勘案してほしいという局長の呼び掛けに記者たちも苦悩がないわけではない。それでもひとまず、事が起きれば国民の知る権利のためにも記事を書かなければならない。

日本が通貨スワップ縮小の可能性を示唆するのは思慮が浅く恥ずべきことだ。それでも感情が先んじてはいけない。長く国際金融業務を行っていた政府の高官は「『通貨スワップが中断されても韓国には別に効果がない』というような報道はちょっと困る」とし「では政府が今まで何のために懸命に通貨スワップを結んできたのか」と話した。もちろん韓国は幾重にも外国為替防御壁を張り巡らせてきた。外国為替保有額が世界7位水準で、急激な資本流出入を防ぐために先物為替規制など「3種セット」も用意した。そうはいっても外国為替非常金がもう一つあれば明らかに良い。今、外国為替市場は太平盛大だが、いつでも風向きや勢いは変わる得る。


2010年10月。今の首相である野田佳彦財務相当時、爆弾発言をした。韓国と中国が外国為替市場に介入しているとし、公開的に取り上げて論じたのだ。特に野田首相は主要20カ国(G20)会議を論じて「通貨切り下げ競争が大きい問題になることであり、韓国は議長国としてその役割を厳しく追及される」という脅迫発言までした。大統領プロジェクトだったG20まで日本が非難すると、直ちに大統領府と財政部は覆った。その年11月、ソウルG20首脳会議が予定されていた。「為替レート戦争」に飛び火する直前に、財政部担当局長が日本の財務省局長に抗議の電話をかけて「不適切な発言だった」という答弁を聞く線で葛藤は結末となった。この渦中にも尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)財政長官はG20が終るまで野田財務相との良好な関係の維持に努めた。政府高官は「過去には独島(ドクト、日本名竹島)問題などでいくら騒がしくても政経分離原則により両国財務長官会談は開いた」と話した。

一部の論者には、韓日通貨スワップや両国間交流に及ぼす否定的効果を計算することが「損益計算に没頭する幼稚さ」に映るようだ。同意することはできない。経済は2次的で相対的ではない。私たちが外交の舞台でフォームを形作ることができ、オリンピック体育強国に浮上したのも、結局、経済力が土台になった。独島や慰安婦問題はしつこく追及するものの、経済は政治と分離した道を進むようにしよう。 先は険しくても笑いながら行こう。「書くな局長」は多分こうしたことを書きたかったのではないか。



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