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日本「右向け右」雰囲気に便乗した野田首相「不退転」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
李明博(イ・ミョンバク)政権と日本の民主党政権間の葛藤が激しい感情的な挑発局面に飛び火している。23日、野田佳彦首相の抗議親書を返すために日本外務省に行った韓国の外交官を門前で冷遇したのは外交史上類例がない神経質な反応だ。また、李明博大統領の天皇謝罪発言(14日)に対して謝罪を要求した野田首相の発言は意図的な挑発と韓国政府は受け入れている。

国家首脳部間の感情的な争いは一度拡戦すると鎮火するのが難しいというのが専門家たちの共通した指摘だ。退いたり、妥協のジェスチャーを先に取った側が自国国民の支持を一瞬に失うためだ。現在の野田首相の支持率は10%台にとどまっている。10月中旬には総選挙が予定されている。民主党政権としては状況をひっくり返すカードが切実な状況だ。ある外交消息筋は「日本の国内政治が(感情対立の)大きい背景」と語った。

そのような状況で李明博大統領が独島(ドクト、日本名竹島)を訪問し、天皇の謝罪を言及した。韓国政府の首脳が自国の領土を視察することでも、原則的水準で侵略戦争について天皇の反省が必要だという発言に日本政府は「熱く」反応している。


野田首相は個人の考えとは関係なく、民主党政権のために韓国に激しく対抗する姿を見せなければならない立場だ。首相が「不退転(信念を持ってどんなことにも屈しない)」という表現を使ったのもその延長線だ。世宗研究所の陳昌洙(チン・チャンス)日本研究センター長は「韓・日の政治的状況が火に油を注ぐ部分がある」として「日本も選挙を控えていて、韓国も任期末という状況なので10~11月ごろ、日本の新政府が樹立すれば両国関係の新しい場を組まなければならない立場」と述べた。

特に右傾化の雰囲気が強くなっている日本では領有権問題に強く対応するほど政権支持率が高まる傾向がある。

第一野党である自民党が29日に野田首相に対して問責決議案(参議院)を提出するという立場なので、野田首相の強硬対応をあおっている。色々な面で野田首相では当分、領有権と天皇をイシューに追い立てるのが有利なわけだ。このために日本の民主党政権の人々の票を意識した挑発的発言は当分競争的になるだろうという見通しが出てくる。

これに対して韓国政府の立場は断固としている。独島は100%主権の問題という認識だ。妥協や譲歩の余地がないということだ。23日、「領土守護は韓日関係より優先する」という外交通商部高位当局者の発言は韓国政府が短期的に韓日外交関係のこう着を覚悟していることを見せる。また、日本外務省が返送しようとする野田首相の親書受け取りを拒否すると直ちに日本郵便局の書留で郵送したのも一種の強硬対応だ。

ただし韓国政府は弾力的な立場も堅持している。外交当局者は「現在の葛藤状況で問題解決の鍵は日本が握っている」として「興奮した日本が正常に戻れば私たちは未来指向的な協力関係に進むという立場には変わりない」と強調した。日本の総選挙後、新しい政権と対話する可能性があることを示唆する大きな課題だ。イ・ウォンドク国民大(政治学)教授は「両国が自尊心の争いをしているが、韓日関係を全面的に壊す状況まで展開することは難しいので、私たちは国内情緒をよく考慮するものの、追加で日本を刺激しないのが賢明だ」と述べた。陳昌洙センター長も「次の政府でも冷却期があるだろうから、互いに自制するほうが良い」と助言した。



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