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【コラム】シェールガス「無賃乗車」狙う日本

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
米国は「シェールガスのサウジアラビア」だ。 ジョセフ・ナイ・ハーバード大教授が米国衰退論への反論としてシェールガスを主張するほど、米国は豊富な埋蔵量と採掘技術を誇る。 「シェールガス革命」(Shale Gas Revolution)と呼ばれる成功神話は極めて米国的だ。 ベンチャー精神で武装したいくつかの中小企業が、石油メジャーが目を向けなかったシェールガスの新技術を開発し、採掘するのに成功した。

先物契約単位を1000バレルまで低めたニューヨーク商品取引所(NYMEX)はリスク回避の機会を中小採掘企業に提供した。 最近人気がないウォール街が革命の隠れた主役だった。 米国はこのようにして100年間使用する天然ガスを確保した。

米国はガスを大量に保有しているからといってむやみに売ったりはしない。 天然資源の輸出は原則的に禁止している。 例外があるのなら米国と自由貿易協定(FTA)を締結した国だ。 今年1月末、韓国ガス公社が米国産シェールガスを2017年から導入する契約を取り付けたのも韓米FTAのおかげだ。 この契約による輸入量は年間の韓国国内消費量の10%を超える350万トンにのぼる。 価格も韓国が主に使う中東産の7分の1水準と予想され、それも無関税で通関するというのだから驚く。


それだけに理解できないのが、FTA締結で生じるこうした特権的恩恵を、政府が昨年末きちんと知らせなかった点だ。 韓米FTA批准案の処理を控えた昨年末、FTAの得失を計算しようと国内は騒々しかった。 ちょうど低価格のエネルギーがあれば注目を集められる時期だった。

史上初の「9・15電力大乱」が発生し、主務長官が交代していた時期だ。 わずかな広報材料でも貴重な時に、それを隠していたとは。 知りながらも知らないふりをしていたのなら伏地不動で、価値を知らなかったのなら無能そのものだ。

国内にこうしたFTAの恩恵が知られたのは、日本企業が韓国をうらやんでいるという現地メディアの報道が伝えられてからだ。 天然ガスを安定的に安く導入することは、日本にとって死活がかかった問題だ。 東日本大震災後に原発が消え、火力発電に依存しているためだ。 高いガスは電気料金を上昇させ、高い電気料金は日本企業の競争力を弱める。 低廉で豊富な米国シェールガスに日本が目を向けている理由だ。

しかし日米FTA締結はいつになるか分からない。 焦る日本企業は、FTAを締結していない国にもシェールガスを売ってほしい米国にねだるしかない。 それが実現すれば、農業部門などの犠牲を覚悟しながら韓国が苦労して得たFTAの恩恵に、日本が無賃乗車するのと変わらない。

日本は液化天然ガス(LNG)を共同調達しようという提案もしている。 1、2位輸入国の日本と韓国が力を合わせれば購入価格を引き下げられるからだ。 お互いプラスになるから共同調達をしようということだが、緊急なのはガス消費が急増して米国とのFTA締結が進まない日本だ。 最近、経済報復カードを取り出して韓国に連日のように筋肉自慢をする日本の2つの顔だ。(中央SUNDAY 第284号)



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