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【社説】電力危機、共同体意識で克服しよう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
このところの猛暑と熱帯夜の勢いは荒々しいが電力事情は薄氷だ。6日には一時予備電力が300万キロワット以下に落ち、昨年9月15日の大規模停電後初めて電力需給警報「注意」が出され、古里(コリ)原子力発電所1号機を電撃再稼働し供給拡大に出た。5日夜にはソウルだけで住居地域10カ所余りで停電が起きた。この日の停電は電力不足ではなく家庭電力消費が急増し変圧器の過負荷で起きたことがわかった。

このような猛暑は今週末まで続く見通しで、停電と電力不足は続くものとみられる。これに対しいま私たちが期待できるのは市民が自発的に節電に参加する共同体意識を発揮することだ。市民の節電運動は思ったより効果が大きい。6月21日に停電に備えた危機対応訓練の際に市民参加だけで20分間の容量基準で500万キロワットが減った。また、コンセントを抜いたり、節電家電を利用するなど生活節電習慣だけでも原発1基分の発電量である100万キロワットを減らせるというのが知識経済部担当者の話だ。

市民の自発的節電運動で電力危機を克服した事例は日本に見ることができる。日本は昨年の大震災後50基の原子炉のうち2基だけが稼動し相当な電力不足が予想された。地域により15%の電力が不足すると予想されたが、7月の電気会社の容量を見ると大震災前年の2010年より20%程度減ったことがわかった。平日休業のような非常節電対策なしで市民自らエアコンを使わず、電灯を消し、節電用家電製品を利用するなどの節電運動を行った効果だ。そうかと思えば市民の過度な節電参加で1日に数百人の熱中症患者が発生すると、むしろ政府が電力に余裕はあるので「健康を害しない節電」をするようにとしてエアコンをつけるよう奨励するほどだ。


韓国でも今月に入り、アパート団地ごとに電力不足と過負荷の危険を知らせエアコンを消すよう訴える案内放送が続いている。もちろん多くの市民が参加しているが、目をそらす市民もまた少なくない。現在節電キャンペーンは主に消費者団体と市民団体などが先導しているが、いまはこのような大々的キャンペーンよりも地域婦人会や自治会などを通じ地域密着型で節電方法を共有し計画を立てて実践する「小さな共同体参加運動」が広がらなければならない時になった。

電力難は単に今回の猛暑1回だけの性質で過ぎ行く問題でない。来年下半期に300キロワット級複合火力発電所ができるまでこのような危険状況は続く見通しだ。もちろん政府と関係機関も電力大乱を防ぐ短期・中期・長期計画をしっかりと進めなければならず、老朽化した変圧器の交換など注意深く管理し突然の停電事態による苦痛は防がなければならない。しかし、国民1人当たり電力使用増加率が経済協力開発機構(OECD)加盟国で最も高いという点で、供給を増やすだけでは解決できないのが実情だ。結局電力不足解決のカギは市民の手にかかっているという自覚が必要だ。



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