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【社説】北朝鮮の公然たる国家テロ脅迫

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が、北朝鮮の民主化と人権運動に率先している脱北者など韓国住民4人の実名を挙げ、彼らを処断すると脅迫した。 北朝鮮の対南機構である祖国平和統一委員会は先月31日に発表した声明で、北朝鮮人権活動家の金永煥(キム・ヨンファン)氏、趙明哲(チョ・ミョンチョル)セヌリ党議員(元統一教育院長)、金聖民(キム・ソンミン)自由北韓放送代表、パク・サンハク自由北韓運動連合代表の4人を処断対象とした。 いわゆる「銅像破壊未遂事件」について韓国政府が公式謝罪し、責任者を厳重処罰しなければ、北朝鮮住民誘引・拉致行為に加担した4人を処断するということだ。 南側住民に対する公然たる国家テロ脅迫だ。

北朝鮮は、一部の脱北者が主軸になって金日成(キム・イルソン)主席銅像の破壊を謀議したという「銅像破壊未遂事件」を「最高の尊厳を狙った特大型国家政治テロ」と主張しているが、事件の実体は不明だ。 当事者の話を聞くと、誇張・歪曲されているのが確実であるようだ。 北朝鮮が連日この事件を取り上げながら特定人を脅迫するのは、これをきっかけに韓国・中国内の北朝鮮人権および民主化運動の気運を弱めようという狙いと分析される。

主体思想派出身の金永煥氏は中国で北朝鮮民主化運動をして中国公安に逮捕され、拷問まで受けた。 金日成と面談までした金永煥氏が反北朝鮮活動家に転じたことに北朝鮮は背信感を感じるかもしれないが、これは北朝鮮の問題だ。 残り3人は脱北者出身だ。 北朝鮮でエリートだった彼らが韓国で北朝鮮体制批判に率先しているため、北朝鮮指導層にとっては目障りなのかもしれない。 しかし厳格に大韓民国の国民になった彼らを一方的に処断すると脅迫するのは、私たちの主権と公権力に対する重大な挑戦だ。


金正日(キム・ジョンイル)総書記の甥だった李韓永(イ・ハンヨン)氏殺害事件や黄長ヨプ秘書暗殺未遂事件に見られるように、北朝鮮のテロ脅迫は言葉ではなく行動で具体化されている。 対北朝鮮「ビラ」散布を主導しているパク・サンハク氏を毒針で殺害しようとした脱北者出身スパイが先日、重刑の宣告を受けた例もある。 北朝鮮の脅威に委縮することもないが、かといって油断することもできない。 警察は彼らの身辺警護を強化する必要がある。



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