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【取材日記】人権問題に足を引っ張られる韓中関係

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮民主化ネットワークの金永煥(キム・ヨンファン)研究委員が韓中外交対立の火種となった。北朝鮮の人権改善のために活動した彼は3月29日に中国・大連で情報機関に逮捕され、7月20日に帰国するまで114日間にわたり拘禁された。彼の釈放問題は孟建柱中国公安部長が12~14日に韓国を訪問したのを契機に劇的に解決したが、彼が帰国して5日ぶりに反転を迎えた。彼が25日に記者会見を通じ、「中国で苛酷な行為があった」と暴露しながらだ。

1次的原因は中国が提供した。中国の国益に直接的な害を及ぼすこともしない隣国の国民に最高無期懲役が可能な国家安全危害罪という身の毛もよだつ罪目をかぶせた。金氏を拘禁して約1カ月が過ぎた4月28日に韓国領事との面談を認めた。「人権後進国」という汚名を改めて確認させたわけだ。

金氏の知人によると中国の要員は4月初めに金氏に電気棒を何回も突きつけ拷問したという。この主張によると1988年に拷問防止協約に加入した中国は自国民にもしてはならない蛮行を隣国の国民に堂々と犯したのだ。それでも中国側は「苛酷な行為はなかった」という言葉で一貫している。拷問や苛酷な行為が頻繁な中国の劣悪な現実をよく知っている人ならば誰がこうした話をそのまま信じられるだろうか。自国の収監者を荒々しく扱うように金氏にも「内国人待遇」をしただけだと中国側は考えるのだろうか。


韓国外交当局が金氏に対する拷問の事実を捉えても釈放交渉に悪影響を与えるかと強力に抗議しなかったことも議論の的だ。外交通商部は苛酷な行為を問題にして中国を圧迫する場合、ともすれば金氏の釈放がさらに遅れる危険があると考えたという。だが、外交通商部が消極的に対応する間に金氏の拘禁生活は続き、彼は毎日厳しい強制労働に苦しまなければならなかった。

万一、中国でなく他の“与しやすい”国が韓国国民をそのように扱ったとすれば韓国外交部はどのように出てきただろうか。当事者が拘禁状態にあっても公開抗議をはじめ大々的な外交攻勢をかけなかっただろうか。中国という「巨大な壁」の前に外交通商部が過度に消極的に対応したのではないかという指摘はそのために出ている。

来月24日には韓国と中国が修交して20周年になる。お祝いをしなければならないタイミングで両国は最も基本的な人権問題でぎくしゃくした関係になりつつある。とにかく修交記念日には両国ともお祝いに先立ち相手方に対する真剣な省察と反省を先にしなければならないようだ。



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