楽器店主（３５）とトラブルになった憲兵は結局、店主が憲兵らの要求に応じたのに手錠をかけ、これに対し抗議した民間人（５２）にも同じ措置を取った。手錠をかけられた彼らは１５０メートルほど離れた部隊正門まで連行され、午後８時３５分ごろ出動した松炭（ソンタン）派出所所属の警官４人が「手錠を外すよう」要求したが、憲兵らは無視した。加えて楽器店主の弟（３２）にまで手錠をかけた。警察が再度抗議した後になってようやく、憲兵は手錠を外した。

ジュアス副司令官が韓国警察にこれに対する捜査協力を約束した後、手錠をかけた憲兵３人は平沢警察署で調査を受けたが、彼らは「韓国警察が来るまで待つよう言ったが、店主が押し退けて逃走しようとした」と責任を楽器店主に押し付けたと警察は伝えた。

ＳＯＦＡ協定によると米軍は営外巡察が可能だが、必ず韓国当局との別途合意に従うようになっている。また「必要な場合、駐韓米軍と韓国警察の合同巡察を最大限活用する」とされている。しかし実際には韓国の警察の人不足を理由に機動警察２人と米軍が毎週金・土曜日２回だけ午後９時から午前４時まで合同巡察をしてきた。これに対しジュアス在韓米軍副司令官は８日午後の記者会見で「巡察規定を再検討する」と約束し、パトリック・マッケンジー米５１戦闘飛行団長も７日、キム・ソンギ平沢市長に会って「営外巡察の際、韓国警察と積極的に協力する」と確認した。


外交部と在韓米軍双方が迅速に事件鎮火に乗り出たのは「ヒョスン・ミソン事件」のトラウマのためという分析が出ている。今年はヒョソンさんとミソンさんが亡くなった事件が発生して１０年になる年だ。米軍と民間人の衝突事件がややもすると反米感情や政治的事件に飛び火する可能性もあると判断し、急いで縫合に出たということだ。





１０年前の悪夢に…急いで頭を下げた在韓米軍（１）