３日、起亜－斗山戦が行われた光州球場。 ７連勝と４連勝のチームの対戦にふさわしく、試合は接戦となった。 ５－４でリードした９回裏、斗山は抑え投手プロクター（３５）を投入した。 プロクターは２人の打者を処理し、難なく試合を締めくくる雰囲気だった。

しかし打席に代打・羅志完（２７）が入ると異常な空気が流れた。 ５月３０日にソウル蚕室（チャムシル）球場で行われた起亜－斗山戦。 当時プロクターは４－１とリードした９回表、二死一、三塁から羅志完に左翼フェンス直撃のタイムリーを浴びた。 打球は本塁打性だったが、最後に打球の勢いが弱まった。

羅志完は打った瞬間、本塁打と思い込み、両手を上げてゆっくりと歩いた。 こうした‘本塁打パフォーマンス’をしたため羅志完は二塁にも行けなかった。 プロクターは試合後、「次は絶対にこういう投球をしない」と自分を責めたが、羅志完に対する遺憾も込められていた。


このように悪縁が生じた２人の対戦で、プロクターの初球が羅志完の頭の上を通った。 羅志完はビーンボールと確信する表情だった。 羅志完がプロクターに近づいて抗議をすると、両チームの選手が一斉にベンチから跳び出してもみ合いとなった。 その後、大きな衝突なく試合は終わったが、今回の争いは‘本塁打パフォーマンス’をめぐる韓国と米国の野球文化の違いが招いたものだった。

打者が本塁打を打った後にパフォーマンスをする韓国とは違い、メジャーリーグでは大記録達成などを除いて、ほとんどパフォーマンスをしない。 起亜の投手トレビスは昨年、斗山のヤン・ウィジが本塁打を会った後、「ゆっくりとベースを回る」という理由で神経戦を繰り広げた。 外国人投手はゆっくりとしたベースランニングを侮辱と感じる。 元メジャーリーガーの崔煕渉（チェ・ヒソップ）も「本塁打を打った後は速くベースを回らなければいけない。 トレビスの気持ちを理解する」と話した。

韓米野球文化の違いはさまざまな状況で表れる。 移籍した選手が元所属チームとの試合でファンにあいさつをしたり、死球を投げた投手が先輩格の打者に謝罪の表現をすることなどは、外国人選手や監督には理解できない。

４日の試合を控え、羅志完は斗山側に行って誤解を解いた。 羅志完は「自分の本塁打パフォーマンスがやり過ぎだと分かっていた」とし「ビーンボールが来ることを予想していた。 それよりも私が打席に入る前にプロクターが何か良くないことを言ったようだが、どういう意味か知りたい」と尋ねた。 これに対し斗山側は「プロクターはニッパートと対話をしたが、誤解があったようだ。 ビーンボール性は認めるが、羅志完に悪口を言ったのではない」と明らかにした。 また、争いとなった当時、羅志完はシンイル高２年後輩の金賢洙（キム・ヒョンス）とも舌戦を繰り広げたが、試合前に金賢洙が羅志完に謝罪して事件は一段落した。