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【社説】軍事外交の基本を忘却した韓日情報保護協定

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
韓日間の最初の軍事協定である情報包括保護協定(GSOMIA)が先月29日、署名の50分前に延期された。 一言で国家的な恥だ。 国務会議の非公開通過(26日)後、外交安保ラインが右往左往する姿を見ると、韓国当局者が軍事外交のABCを知っているのか心配だ。 国防部は日本のシギント(signal information)の安定的提供を受けるため、政府間の協定が必要だという立場だ。 それなら根強い反日感情とともに、韓日米三角同盟に対する憂慮、12月の大統領選挙を控えた政界の動きなどを全体的に考える必要がある。 公論化と世論説得も未熟だった。 外国との外交に劣らず国内の外交も重要だが、韓日関係と軍事外交の特殊性・敏感性を忘却したようだ。

政府は内部事情を分かっていないと嘆くかもしれない。 韓日軍事協力は1993年から2003年まで対北朝鮮政策調整監督グループ(TCOG)を通じて以前から進行していた。 それがうやむやになっただけに、これを復活させたり、韓日米安保委員会(TSC)を新しく設置すべきだという声もある。 しかし韓日軍事協定の最初のボタンともいえる情報保護協定を締結するほど、相互信頼が構築されているかどうかは疑問だ。 例えば昨年3月の東日本大震災当時、韓国では寄付の雰囲気が形成されていたが、わずか1カ月後に「独島(ドクト、日本名・竹島)は日本の領土」とする教科書問題で状況は反転した。 この協定をきっかけに北東アジアで「韓日米」対「朝中ロ」の新冷戦構図が深まるという主張にも耳を傾ける必要がある。

対南威嚇と挑発を繰り返す北朝鮮に対抗するため、北東アジアで対北朝鮮情報協力の相手を探す場合、日本しか代案がない。 中国・ロシアとは経済分野を中心に戦略的同伴者関係を結んでいるが、軍事情報協力では疎遠だ。 特に中国は朝中軍事同盟を再整備している。 予備役の将星が「世界で体系的に対北朝鮮情報を収集している国は韓日米の3カ国だけ」と話すように協力の対象には限界がある。 日本の優れた情報収集能力も無視できない。 1993年の第1次北核危機後、韓国を支援してきた米国の数十機の偵察衛星には及ばないが、日本は現在、地上60センチの大きさの物体を識別する偵察衛星を4機も飛ばし、夜昼に2機ずつが韓半島を24時間監視している。 韓国は最近70センチの物体を識別するアリラン3号を軌道に載せたが、これは偵察衛星ではない。 韓国は人的情報(HUMINT)は日本を上回るが、日本も朝鮮総連からこうした情報を収集する。


多くの批判にもかかわらず、韓日情報保護協定の必要性は残っている。 問題は国民が納得し、与野党が同意することだ。 12月の大統領選挙を控え、また強行処理するのは難しそうだ。 長期的には北東アジア安保協力体を結成することも推進しなければならない。 ただ、今回の問題が韓国の軍事外交を一段階成熟させる契機になることを望む。(中央SUNDAY 第277号)



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