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ポルシェを再建した会長の成功秘訣はトヨタ生産方式

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版

ポルシェのヴェンデリン・ヴィーデキング元会長。

ポルシェには綺羅星のような経営者が多い。 まず創業者のフェルディナンド・ポルシェ博士がいる。 その後、ポルシェが危機を乗り越えて、90年代以降、世界最大のスポーツカー会社に浮上したのには、ヴェンデリン・ヴィーデキング元会長の寄与が大きかった。 ドイツ名門アーレン工大機械工学博士出身のヴィーデキングは1991年、39歳の年齢で最高経営責任者(CEO)に選任された。 系列会社の社長だったヴィーデキングがポルシェ一族の後援で電撃抜擢されたのだ。 ドイツ自動車業界で歴代最年少社長だ。 当時、ポルシェは販売不振と過度な生産コストで赤字が膨らみ、破産の危機を迎えていた。

生産専門家のヴィーデキングは就任と同時にコスト削減に取り組んだ。 引退したトヨタ生産担当幹部5人を顧問として招聘し、一つの組立ラインで複数のモデルを同時に生産してコストを抑えるトヨタ生産方式(TPS)を学んだ。 さまざまな高価モデルを販売するポルシェにTPSは適していた。 すぐに黒字に転換した。 その後、ポルシェは世界自動車業界で10%台半ばの最高営業利益率を出す会社となった。 ヴィーデキングはこうした功労で93年に会長になった。 CEOとして在任した18年間、ポルシェを10倍に育てた。

しかし06年、欧州最大の自動車企業フォルクスワーゲングループの買収に乗り出し 最高経営陣に不和が生じた。 ポルシェより規模が16倍も大きいフォルクスワーゲンを買収するために巨額の資金を借り入れて公開買い付けを行った。 08年1月までにフォルクスワーゲン株51%を確保した。 こうした中でフェルディナント・ピエヒ(ポルシェ創業者の孫)取締役会議長が反撃に出た。 州政府が合併・買収(M&A)の承認を延期すると、ポルシェは90億ユーロの負債を抱え込むことになった。 ポルシェの最大株主ヴォルフガング・ポルシェ(創業者の孫)は逆にフォルクスワーゲンに買収を要請した。 こうしてヴィーデキング時代の幕が下りた。 フォルクスワーゲンは80億ユーロでポルシェ(株式49.9%)を引き受けた。


ヴィーデキングは恐怖の経営者とも呼ばれた。 独特のカリスマと推進力で退かされた役員も少なくない。 08年に独フランクフルトモーターショーで会ったヴィーデキングも印象的だった。 自信あふれる表情で機関銃のようにポルシェの自慢を並べた。 ヴィーデキングは欧州企業の中では多くの年俸を受けた。 2008-2012年に毎年5000万ユーロを受け、別途のストックオプション契約もあった。 実際の年俸は平均1億ユーロに近かった。 ヴィーデキングは引退と同時にポルシェの故郷シュツットガルトに自分の名前を入れた社会福祉財団を設立し、第2の人生を築いている。(中央SUNDAY 第277号)



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