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わずかな停電でも11兆ウォンの被害…史上初の停電危機対応訓練=韓国(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

“深刻”の警告灯が点灯した韓電の状況室の様子。

電灯が消えた国会の様子。

信号灯の非常電力を供給。

「予備電力が140万キロワットに落ちました。警戒段階を発令します」。21日午後2時、ソウル三成洞(サムソンドン)電力取引所の需給状況室。ナム・ホギ理事長に仮想の緊急報告が伝えられ、全国的な停電危機対応訓練が始まった。需給状況室の実務陣は、知識経済部、韓国電力と各発電社の状況室とつないだホットラインで非常発令を通知した。すぐに民間防衛災難警報サイレンが鳴り、災難放送が始まった。韓国電力(韓電)は電力を多く使う主要工場に緊急節電を要請した。

「ブラックアウト」(大規模停電)に対応した全国的な訓練が行われたのは今回が初めてだ。もちろん仮想状況を前提としている。しかし最近の電力需給事情を考えると、いつ実際の状況になるか分からない。前例のない訓練は、昨年9月15日の停電のように不意に危機が迫った時に生じる混乱と被害を最小化しようという趣旨で行われた。

この日2時から20分間行われた訓練状況も、ブラックアウト直前の状況というシナリオだった。2時10分、50万キロワット級の霊興(ヨンフン)火力発電所が故障で突然停止し、あっという間に予備電力は60万キロワットまで落ちた。結局、最後の非常段階の「深刻」が発令された。


電力取引所の状況室長は「緊急負荷調整」を命じた。予備電力が底を突き、全国のすべての発電所が同時に停止するのを防ぐため、地域別に順に強制的に電気を切る措置だ。

すると試験停電対象のソウル麻浦区塩里洞(マポグ・ヨムリドン)レミアンマンション、KT永登浦(ヨンドゥンポ)支社など7都市の建物28棟では実際に電力の供給が中断された。ソウル市庁前など全国17カ所の交差点では信号灯を消し、警察官が手信号で交通整理をした。ロッテマート97店舗でも実際の停電に備えた訓練が実施された。ソウル九老(クロ)店は、売り場全体への電力供給を遮断し、その後、非常発電機を稼働し、普段使用する電力の40%だけで新鮮食品売り場など必要なところに電気を供給した。

電気供給の中断に驚いた市民は職員の案内ですぐに訓練に参加した。ロッテマートにいたキム・スクヒ(主婦)は「突然、停電を経験してみると、いつでもこういうことが起こりうるという考えを抱いたし、普段から十分に備えておく必要があると感じた」と話した。



わずかな停電でも11兆ウォンの被害…史上初の停電危機対応訓練=韓国(2)

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