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【グローバルアイ】韓国の世宗市と日本の消費税

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「朴槿恵(パク・クネ)元代表も最後までは反対しないだろう。皆さんに詳しい話はできないが、私にもフィーリングというものがある。朴元代表の周辺では疎通が不足し、参謀は朴元代表の真意をあまり知らない。今後、世宗(セジョン)市修正に賛成するか反対するかによって政治家らの運命が分かれるだろう…」。

09年11月初め、李明博(イ・ミョンバク)大統領が青瓦台(チョンワデ、大統領府)を訪れた知人に述べた言葉だ。当時は現政権が、前政権で通過した世宗市法にメスを入れようとしていた時だ。李大統領は忠清(チュンチョン)住民を説得するため、公州(コンジュ)出身の鄭雲燦(チョン・ウンチャン)氏をまず総理に抜擢した。その後、テレビに登場し、「大統領選の遊説で『原案通りに行政首都をつくる』と約束したのは事実だ。恥ずかしく、後悔している。本当に申し訳ない」と国民に謝罪した。そして世宗市法修正に拍車を加えた。非効率を招く部処移転の代わりに世宗市を教育・科学中心の経済都市にするという新しい法案を出した。

しかし「朴元代表は結局、賛成するだろう」という李大統領の‘フィーリング’は自分だけの期待に終わった。「国民との約束を守ろうというのを帝王的というのなら、私は帝王的という言葉を百回でも聞く」として原案固守の立場を曲げない朴前代表の壁は、結局、乗り越えることができなかった。10カ月間にわたり国民の世論を真っ二つに分裂させた世宗市修正の試みは、ハンナラ党の地方選挙惨敗後の2010年6月、関連法案が国会本会議で否決され、空しく幕を閉じた。そして政権の力は大きく落ちた。


世宗市の話を取り出したのは、日本の消費税増税政局と似た点が多いからだ。野田佳彦首相は「消費税増税に政治生命をかける」と述べてきた。昨年8月の就任と同時に「消費税増税を通じた財政健全性確保」を旗幟に掲げた。李大統領の「鄭雲燦カード」のように、打たれ強い岡田克也を消費税増税を総括する副総理にした。しかし野田首相も党内の反対の壁を越えられなかった。党内最大派閥を率いる小沢一郎元代表は「消費税引き上げは増税しないと約束した09年の総選挙公約違反だ」と不動の姿勢だ。先週、2度にわたる2人の談判は決裂で終わった。

世宗市との違いは、李大統領とは異なり、野田首相は野党の自民党との協議を通じて最後の勝負をするという点だ。このため野田首相は自民党が解任を要求してきた閣僚を更迭する誠意まで見せた。野田首相が話してきたデッドラインは通常国会閉会日の今月21日だ。自民党の協力を得て政治生命をかけた大業を成し遂げるのか、それとも政府与党内部と野党から捨てられ、すでに不安定な政治生命がさらに短縮するのか、10カ月間続いてきた日本版世宗市の結末が気になる。

ソ・スンウク記者



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