サッカー韓国五輪代表がシリアと親善試合を行った７日、華城総合競技タウン。昨年５月に完工したここで初めて国際大会が開かれた。３万５２７０席規模の競技場は観客でぎっしり埋まった。３万４０００枚のオンライン入場券は早くに完売となった。現場販売分１０００枚も２０分で売り切れた。

競技場を訪れたファンは「テーハンミング（大韓民国）」を叫び、ウェーブを起こしながら応援した。選手はゴールで応援に報いた。洪明甫（ホン・ミョンボ）監督率いるサッカー韓国五輪代表がシリアを３－１で降した。

しかし結果が重要な試合ではなかった。この日の試合は７月初めの最終エントリー発表を控え、最後に行われた国内組の模擬試験だった。ロンドン五輪本大会では、欧州と日本でプレーする海外組が主軸になる見込みだ。国内組が洪監督の注目を受ける事実上の最後の機会だった。


洪監督はＦＷとＤＦに注目した。トップにはキム・ヒョンソン（ソウル）とキム・ドンソプ（光州）が順に入った。両選手はともに所属チームでは控え選手で、試合感覚が落ちている状態だった。２人は積極的にグラウンドを駆け回りながらチャンスを作ろうと努力したが、決定的なゴールチャンスは作り出せなかった。

中央ＤＦにはキム・ギヒ（大邱）と黄錫鎬（ファン・ソクホ、広島）が出場した。五輪予選期間は洪正好（ホン・ジョンホ、２３、済州）と金英権（キム・ヨングォン、２２、大宮）が入っていた。しかし洪正好はＫリーグ試合中に後十字靱帯を損傷し、ロンドン五輪出場が不可能になった。金英権は現在、Ａ代表チームに選ばれている。

洪監督はその間、機会を得られなかったバックアップメンバーを出場させた。両選手は後半、混戦状況から１ゴールを許した点を除けば、大きな失敗はなかった。韓国代表チームはセットピースに活路を見いだした。前半３３分、中央ＤＦキム・ギヒがＦＫから攻撃に加わり、バックヘディングで先制ゴールを決めた。

前半終盤にはユン・ビッカラム（２２、城南）のミドルシュートをシリアのＧＫがはじいたところ、ユン・イルロク（２０、慶南）が右足で軽く押し込んで２－０とした。

洪監督は後半、選手を次々と交代させて状態をチェックした。この過程で集中力がやや途切れたのか、シリアに１ゴールを許した。しかしまたセットピースから追加点を入れた。キム・ギヒがＦＫからまた攻撃に加わり、ヘディングでゴールを決めた。

洪監督は試合後、「１８人を選定する前の最後の試合なので、選手は意欲的にプレーしたが、平常心は欠いていた」と評価した。続いて「キム・ヒョンソンとキム・ドンソプはコンディションが低下していて、中央ＤＦを評価するには相手が弱かった。いくつかのポジションは今後さらに悩まなければならない」と述べた。