ブラジル人のエニーニョ（３１、全北）を特別帰化させて韓国サッカー代表チームのサイドを任せようとしていた大韓サッカー協会の計画が事実上なくなった。

大韓体育会は２２日、ソウル松坡区（ソンパグ）大韓体育会１３階の会議室で、第２０回法制賞罰委員会を開き、エニーニョの特別帰化を推薦するかどうかを議論した。 今回の会議で、体育会はサッカー協会側の再審請求に対し、「複数国籍者推薦対象者として適合しない」との結論を出し、棄却した。 ７日に開かれた第１９回法制賞罰委員会当時と同じ決定だ。

最初の審議で、体育会はエニーニョを複数国籍推薦対象者に選定しない理由について、「純粋外国人選手に対する推薦の場合、非常に制限的に施行されなければならない」とし「韓国文化に対する当事者の適応程度、国内同一ポジション選手との重複など全般的に考慮した」と説明した。 韓国人になろうとする意志、韓国サッカー代表チームの競技力の可能性ともに低い点数を与えた。


これに対しチェ・ガンヒ監督は「エニーニョはサッカー代表チームに必要な選手。 特別帰化推薦候補者と決める前に面談をし、韓国国籍への帰化に対する意志を確認した」と反論、サッカー協会側は資料を補強して体育会側に再審を要請した。

２度目の審査でも棄却されたことで、エニーニョの特別帰化は極めて難しくなった。 サッカー協会が改めて審査を要請することも考えられるが、すでに２度も拒否の意思を明らかにした体育会の態度が変わる可能性は低い。 ２０１４ブラジルワールドカップ（Ｗ杯）アジア地域最終予選のキックオフを目前にしたチェ監督が、エニーニョ帰化問題をこれ以上長引かせることも難しい。 サッカー界の特別帰化と関連した世論の目は、最初の審議当時に合格判定を受けながらも、サッカー協会側の自主撤回要請でエニーニョとともに脱落したラドンチッチ（２９、水原）に向かっている。

エニーニョ特別帰化の不発は、チェ監督の今後の立場に否定的な影響を及ぼす見込みだ。 韓国代表の指揮官として意欲的に推進した２つの課題がともに失敗に終わった。 まず、兵役問題で物議をかもした朴主永（パク・ジュヨン、３１、アーセナル）を代表チームに選抜しようという努力が、選手本人の非協調的な態度で実現しなかった。 ここにエニーニョの悪材料が加わり、代表チームづくりに対するチェ監督の悩みはさらに深まることになった。

チェ・ジョンジュン体育会事務総長は「深く議論したが、最初の審議の結果を変えるほどの要因はないと判断した」と述べた。

皇甫官（ファンボ・グァン）技術委員長は「今回の決定で代表チームが動揺しないよう最善を尽くす」と述べた。