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サムスンとアップルの首脳が対面、特許訴訟反転の可能性

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

サムスン電子の崔志成(チェ・ジソン)副会長(左)とアップルのティム・クック最高経営責任者。

この1年間に特許戦争を鋭く繰り広げてきたサムスン電子とアップルの首脳が21日午前10時ごろから2日間にわたり米カリフォルニア北部地裁で顔を合わせる。サムスン電子の崔志成(チェ・ジソン)副会長とアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)の対面に電子業界が注目している。裁判の主審を担当したルーシー・コー判事の仲裁に従ったものだ。この席には双方の法律代理人と主要関係者が同席する。今回の会合のため崔副会長は20日午前に専用機で出国した。両社は現在米国をはじめとする10カ国で47件の訴訟を進行中だ。

サムスン電子関係者は20日、「両社が一挙に満足するほどの結論を引き出すのは容易ではないだろう」としながらも、「それでもある程度は成果を出せないかと思う」と話した。すぐにすべての訴訟を終わらせるのは現実的に不可能だ。

特許問題で法廷闘争中のグーグルとオラクルも裁判所の仲裁により「訴訟外紛争解決(ADR)」を試みたが、合意点を見出すことができず先月からまた訴訟に突入した。


だが、劇的な反転を期待する人たちもいる。グーグルとオラクルの特許戦とサムスン電子とアップルの事例には明らかな違いがあるからだ。

まず、双方とも相手方を負かすほどの「決定打」がない。アップル創業者のスティーブ・ジョブズよりは温和な性格で知られるティム・クックがさらに柔軟な姿勢を取るのではという期待の混ざった見通しもある。実際、昨年オーストラリアの裁判所でアップル側の特許弁護士だったリチャード・ルートンは、「創業者のジョブズもサムスンと特許権問題解決に向け2010年7月にサムスン側と接触したことがある」と証言した。

また、サムスン電子は今年アップルに最大110億ドル相当の部品を供給する最大の協力会社だ。各種スマート機器に必須の半導体だけでなく液晶モニターとモバイルプロセッサーなどを作るサムスンはアップルに「なくてはならない」会社だ。最大顧客のアップルを相手に退屈な戦いを行うことはサムスン電子にも負担だ。最近アップルが供給先多角化のためエルピーダにモバイルDRAMを大量注文したというニュースにサムスン電子の株価が揺れ動くこともあった。

会談自体が解決の端緒になるだろうという期待もある。米国のIT専門紙PCワールドなど外信は19日、「裁判所の仲裁提案が相互に会う名分を探せなかった両社最高経営責任者に良い口実として作用した」と報道した。この報道で特許専門弁護士のアダム・フィリップ氏は、「2人は会ってともに交渉することを内心望んでおり、それが裁判所の提案を受け入れた理由だ。ともに良い形になるよう肯定的な結論を出せる多様なオプションを持って交渉に臨むだろう」と予測した。2日にわたる今回の仲裁が決裂する場合、両社の米国内での特許訴訟は7月から再開される。

一方、市場調査機関のストラテジーアナリティクスが最近発表した世界の携帯電話市場調査結果によると、サムスン電子は今年第1四半期に世界の携帯電話市場で9350万台を売り、ノキアを抜いて世界1位に上がった。ノキアは8270万台の販売にとどまった。また、サムスン電子はスマートフォン部門でも4450万台を売り3510万台を販売したアップルを上回り、ロングタームエボリューション(LTE)対応携帯電話部門でも全販売量の57%を占め圧倒的な1位に上がるなど3部門を席巻した。



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