このところのサムスンは、これまでアップルが追求してきた感性戦略を連想させる。
その3カ月前、2010年3月に開かれたサムスン電子の「ギャラクシーS」発表行事。 申宗均(シン・ジョンギュン)サムスン電子社長(無線事業部長)は「超高画質・超高速・超スリムスマートフォン」を強調した。 現存する最高画質のスーパーAMOLED、厚さ9.9ミリの超スリムデザインをアピールした。 翌年4月のギャラクシーS2発売では「より速く、より鮮明で、より薄くなったスマートフォン」と伝えた。 「現存最高速度1.2GHzデュアルコア」はサムスンの自慢だった。新製品が出る度にハードウェアとスペック(仕様)を前面に出してきたサムスン電子が、今月3日のギャラクシーS3発表では変化した姿を見せた。 申社長はギャラクシーS3を「人のための」スマートフォンと命名し、「スマートフォンがあなたを見て、あなたの話を聞き、あなたを理解する」と述べた。 直観的なユーザーエクスペリエンス、人体工学的なデザイン、感性、自然、スマートながらもシンプル、などの言葉が申社長の口から次々と出てきた。
2012年のサムスン、ジョブズを“盗む”(2)
この記事を読んで…