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【社説】北朝鮮の所作が疑われる民航機のGPSかく乱

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の首都圏上空を運航する国内線や国際線の航空機で発生している衛星位置確認システム(GPS)の 信号異常が一週間近く続いている。韓国国土海洋部によると、先月28日から現われ始めたGPS信号のかく乱が昨日も続き、過去6日間、韓国国籍の航空機323便や外国航空会社所属の航空機13便、外国軍用機1便など合計337便の船舶・航空機でGPS信号の異常が感知されたという。GPS信号のかく乱が発生した場合、慣性航法裝置など他の航法施設を利用して飛行するため、正常運航にはなんの支障もないというのが国土海洋部の説明だ。しかし、万が一、他の航法装置が故障すれば、空中衝突のような大惨事につながる可能性もあるという点で決して軽視できる問題ではないとみる。仁川(インチョン)空港や金浦(キンポ)空港など、首都圏空港に発着する航空機だけでも一日平均1200便だ。

放送通信委員会はかく乱電波の発信位置を追跡した結果、北朝鮮開城(ケソン)地域から電波が発信されていたを把握したという。これを根拠に、国防省は北朝鮮が意図的にかく乱電波を発信した可能性に重さを置いている。北朝鮮は先月23日、人民軍最高司令部の特別作戦行動小組通告を通じて、「革命武力の特別行動がまもなく開始される」とし「革命武力の特別行動が始まれば、3~4分よりも短い時間で終わる。前例のない特異な手段と独自の方式で、すべての挑発の根源を壊滅し、焦土化させる」と警告していた。GPS信号のかく乱は北朝鮮のいう特別行動の一環だろうというのが軍当局の分析だ。

首都圏上空におけるGPS信号のかく乱は今回が初めではない。2010年の乙支(ウルチ)フォーカス訓練や昨年のキーリゾルブ訓練の前後でも似た現象が現われていた。したがって、これをめぐり北朝鮮が警告した革命武力の挑発が始まったと速断することは尚早だ。だからといって警戒心を決して緩めてはいけない。特に地下鉄や鉄道のような大衆交通網や電力・ガス・上下水道のような社会のインフラ施設に対する巧妙なテロや攻撃で裏をかく可能性も念頭に置かなければならない。政府は周到で緻密な警戒と隙のない対応で国民を安心させなければならないだろう。

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