30日午前2時20分ごろ、全羅南道新安郡黒山面の紅島の北西50キロの海域。中国の漁獲物運搬船の操舵室の前で激闘が繰り広げられた。違法操業を取り締まる西海漁業管理団の職員と中国人船員が船上で衝突したのだ。
中国人船員は取り締まり要員に向けて鎌などを振り回して激しく抵抗した。一部の船員は拳ほどの石を投げ、斧を振り回した。この過程でキム・ジョンスさん(445、航海士)の頭が5センチほど切れ、ファン・ジョヌさん(32、甲板員)は海に落ちた。次第に凶暴になっている中国人船員の暴力行為で、韓国側の取り締まり要員がまたけがをした。
木浦海洋警察署は西海漁業管理団の職員4人を負傷させて逃走した疑い(特殊公務執行妨害)で中国船籍227トン級漁船の船長と船員ら9人を拘束して調べている。中国人船員は違法操業で獲った魚を積んでいくところ、取り締まりにあうと、西海漁業管理団の漁業監督職員(公務員)4人に対して無差別的に暴行を加えた。
中国人船員らはキムさんらが取り締まりのために船に乗った状況で、そのまま100メートルほど逃げた。取り締まり職員3人が負傷をしたまま拉致されるおそれもあった。結局、船に乗った3人は漁船に近づいた西海漁業管理団の船に急いで避難した。海に落ちたファさんは約20分間ほど冷たい夜の海を漂流した後、監視団の船に劇的に救助された。
この海域は、08年9月に木浦海洋警察の故パク・ギョンジョ警衛が中国人船員に殺害された新安郡可居島の海上から100キロほど離れたところだった。逃げた中国漁船は、申告を受けて出動した木浦海洋警察所属3009艦に午前4時45分ごろ、紅島の北西側76キロの海上で捕まった。この日の取り締まり要員の負傷で、中国漁船の違法操業に対する韓国政府の安易な対応がまた浮き彫りになった。
韓国政府は昨年12月に発生した仁川(インチョン)海洋警察の故イ・チョンホ警士殺害事件後、取り締まり艦艇を増やし、鎮圧装備および人員拡充策を出した。しかし身体を保護するための防刃ベストとヘルメットが新たに支給されただけだ。西海漁業団の場合、当初17人の補充が推進されたが、一人の増員されていない。鎮圧装備も3段棒とガス銃がすべてだ。こうした装備で斧のような殺傷用凶器を振り回す中国船員を制圧するのは基本的に不可能だ。結局、西海漁業管理団は今年に入って中国の違法操業漁船110隻を拿捕する過程で、公務員10余人が負傷した。
国会が発議した排他的経済水域(EEZ)法改正案も5月31日の第18代国会の閉会とともに自動廃案となる見込みだ。この改正案は無許可漁業活動船舶に対する罰金を最高1億ウォン(約700万円)から2億ウォンに引き上げ、違法漁獲物や漁具などを返還しないなどの内容だ。違法が疑われる船舶が逃走する場合の罰金も5000万ウォンから1億ウォンに高める計画だったが、廃案となる可能性が高まった。
西海漁業管理団のクォン・ヨンチョル漁業指導課長は「監視団艇1隻に乗った5、6人の取り締まり要員が各種凶器で武装した中国人船員10余人を相手にすれば、命がけとなるケースが多い」とし「職員210人が韓国の国土面積(9万9000平方キロメートル)の2倍にのぼる、馬羅島(マラド)から仁川(インチョン)ペクリョン島海域までの19万5000平方キロメートルを守ろうとすれば、人員、艦艇、装備の拡充が急がれる」と述べた。
西海漁業団が摘発した船が漁獲物運搬船という点も取り締まりを難しくしている。漁獲物運搬船は違法漁獲物が引き渡されると同時に韓国側のEEZ外に移動するため、取り締まり自体が難しい。アン・ビョンソク木浦海洋警察警備救難課長は「漁業管理団とともに違法漁業を取り締まっているが、一日に平均2500隻にのぼる中国漁船を管理するのは現実的に不可能」と述べた。
中国人船員は取り締まり要員に向けて鎌などを振り回して激しく抵抗した。一部の船員は拳ほどの石を投げ、斧を振り回した。この過程でキム・ジョンスさん(445、航海士)の頭が5センチほど切れ、ファン・ジョヌさん(32、甲板員)は海に落ちた。次第に凶暴になっている中国人船員の暴力行為で、韓国側の取り締まり要員がまたけがをした。
木浦海洋警察署は西海漁業管理団の職員4人を負傷させて逃走した疑い(特殊公務執行妨害)で中国船籍227トン級漁船の船長と船員ら9人を拘束して調べている。中国人船員は違法操業で獲った魚を積んでいくところ、取り締まりにあうと、西海漁業管理団の漁業監督職員(公務員)4人に対して無差別的に暴行を加えた。
中国人船員らはキムさんらが取り締まりのために船に乗った状況で、そのまま100メートルほど逃げた。取り締まり職員3人が負傷をしたまま拉致されるおそれもあった。結局、船に乗った3人は漁船に近づいた西海漁業管理団の船に急いで避難した。海に落ちたファさんは約20分間ほど冷たい夜の海を漂流した後、監視団の船に劇的に救助された。
この海域は、08年9月に木浦海洋警察の故パク・ギョンジョ警衛が中国人船員に殺害された新安郡可居島の海上から100キロほど離れたところだった。逃げた中国漁船は、申告を受けて出動した木浦海洋警察所属3009艦に午前4時45分ごろ、紅島の北西側76キロの海上で捕まった。この日の取り締まり要員の負傷で、中国漁船の違法操業に対する韓国政府の安易な対応がまた浮き彫りになった。
韓国政府は昨年12月に発生した仁川(インチョン)海洋警察の故イ・チョンホ警士殺害事件後、取り締まり艦艇を増やし、鎮圧装備および人員拡充策を出した。しかし身体を保護するための防刃ベストとヘルメットが新たに支給されただけだ。西海漁業団の場合、当初17人の補充が推進されたが、一人の増員されていない。鎮圧装備も3段棒とガス銃がすべてだ。こうした装備で斧のような殺傷用凶器を振り回す中国船員を制圧するのは基本的に不可能だ。結局、西海漁業管理団は今年に入って中国の違法操業漁船110隻を拿捕する過程で、公務員10余人が負傷した。
国会が発議した排他的経済水域(EEZ)法改正案も5月31日の第18代国会の閉会とともに自動廃案となる見込みだ。この改正案は無許可漁業活動船舶に対する罰金を最高1億ウォン(約700万円)から2億ウォンに引き上げ、違法漁獲物や漁具などを返還しないなどの内容だ。違法が疑われる船舶が逃走する場合の罰金も5000万ウォンから1億ウォンに高める計画だったが、廃案となる可能性が高まった。
西海漁業管理団のクォン・ヨンチョル漁業指導課長は「監視団艇1隻に乗った5、6人の取り締まり要員が各種凶器で武装した中国人船員10余人を相手にすれば、命がけとなるケースが多い」とし「職員210人が韓国の国土面積(9万9000平方キロメートル)の2倍にのぼる、馬羅島(マラド)から仁川(インチョン)ペクリョン島海域までの19万5000平方キロメートルを守ろうとすれば、人員、艦艇、装備の拡充が急がれる」と述べた。
西海漁業団が摘発した船が漁獲物運搬船という点も取り締まりを難しくしている。漁獲物運搬船は違法漁獲物が引き渡されると同時に韓国側のEEZ外に移動するため、取り締まり自体が難しい。アン・ビョンソク木浦海洋警察警備救難課長は「漁業管理団とともに違法漁業を取り締まっているが、一日に平均2500隻にのぼる中国漁船を管理するのは現実的に不可能」と述べた。
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