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公共機関の負債、1年間に61兆ウォン増…国の負債より多い=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

公共機関の負債が1年間に60兆ウォン(4兆5000億円)以上増え、国の債務を上回った。

李明博(イ・ミョンバク)政権が力を注いでいるものの一つが財政だ。2013年の均衡財政のため、韓国政府は引き締めに入っている。国の債務も2015年から国内総生産(GDP)の30%以下に維持すると明らかにした。

財政の健全性が世界的な問題になっているだけに、政府が努力すること自体は評価に値する。しかし政府が均衡財政にまい進したことで、一部で傷あとを残した。公企業の負担が重くなったのだ。公共機関の負債が1年間に60兆ウォン(4兆5000億円)以上増え、国の債務を上回った。

企画財政部によると、公企業と準政府機関などを含む286カ所の公共機関の負債は463兆5000億ウォンと集計された。2010年(401兆6000億ウォン)に比べ61兆9000億ウォン(15.4%)増えた。これは昨年の国家債務(420兆7000億ウォン、地方政府含む)より42兆8000億ウォン多い。資産も増えたが、資産増加の速度(8.4%)よりも負債増加の速度(15.4%)が速い。


負債は増えたが、公共機関の平均年俸は昨年6000万ウォン台となった。公共機関の職員の平均報酬は前年比3.2%増えた6000万ウォン水準。2009年は5700万ウォン、2010年は5800万ウォン、そして2011年に初めて6000万ウォン台に増えた。機関別には公企業7100万ウォン、準政府機関6100万ウォン、その他の公共機関5800万ウォンの順となった。

公企業の負債の増加には理由がある。負債が13兆3000億ウォンも増えた預金保険公社は、経営難の貯蓄銀行を支援するために借入金を増やしたからだ。負債が10兆4000億ウォン増えた韓電や5兆7000億ウォン増えたガス公社は、政府が物価の安定のために公共料金の引き上げを制限したうえ、国内送配電網投資や海外資源開発のような中長期投資が多かった。特に韓電は国際原油価格の上昇にもかかわらず電気料金を低く維持したところ、3兆3000億ウォンの当期純損失を出し、これが負債の増加につながった。

庶民住宅事業と世宗(セジョン)市建設に動員された韓国土地住宅公社(負債9兆ウォン増)、4大河川事業のパートナーの水資源公社(4兆5000億ウォン増)、学資金融資を始めた奨学財団(2兆9000億ウォン増)は、政府に歩調を合わせて負債が増えた。

キム・チョルジュ企画財政部公共政策局長は「公企業の負債のうち借入金は315兆5000億ウォンで、このうち80%以上が1年以上の長期借入金なので流動性問題が生じる可能性は‘現在のところ’大きくない」と述べた。

4月初め、国際格付け機関ムーディーズは韓国の格付けを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げながらも、公企業の負債に言及した。今後、国と公企業の格付けを別に評価するという発表もあった。負債の増加が公企業の格付けに影響を及ぼす可能性があるということだ。

キム局長は「ムーディーズが評価している公企業の大半はすでに株式市場に上場し、昨年の実績をすでに公示しているため、大きな影響はないだろう」と説明した。匿名を求めた国策研究機関の研究員は「政府が予算ですることと公企業がすることを明確に区分し、公企業に過度な政策負担がかからないようにするべきだ」と述べた。



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