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納品権限を与えたところ…別の原発でも複製部品が摘発=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
釜山機張郡(プサン・キジャングン)の古里(コリ)原発の職員らが、億ウォン台の金品を受け取って中古部品や複製部品の納品を黙認し、拘束されたのに続き、霊光(ヨングァン)原発でも納品の不正が摘発された。原発の安全にかかわる重要部品の納品不正が相次いで明らかになり、国民が不安を感じている。

蔚山(ウルサン)地検特捜部は、霊光原子力本部への複製部品の納品を黙認し、その見返りに約1億ウォン(約730万円)を受け取った疑いで、月城(ウォルソン)原子力本部の部長のチョン容疑者(49)を拘束したと26日、明らかにした。チョン容疑者は霊光原子力本部で購買業務を担当していた昨年4月、制御計測器部品協力会社が製造した「密封ユニット」の複製部品16億ウォン分の納品契約をし、約1億ウォンを受けた疑いだ。チョン容疑者を通じて類似品を納品したこの会社は、これに先立ち検察に拘束された古里原子力本部のチーム長、ホ容疑者(55)が流出させた部品の設計図と中古部品を受け、類似品を製作して納品した。密封ユニットは原子炉内の中性子検出器を移す管を密封する部品で、原子炉内部を流れる高温・高圧の冷却水が漏れないようにする重要部品だ。

これに先立ち検察は、複製部品の納品を黙認して約8000万ウォンを受け取った容疑で、ホ容疑者を拘束している。昨年は古里原発第2発電所のチーム長が3億ウォン台の金品を受けて納品の便宜を図り、拘束された。


このように原発の納品不正が続いているのは、本社から各原発に委譲した権限を悪用し、原発の安全を度外視して金品を得ようとする一部の職員の‘モラル不感症’が最も大きな原因だ。

2010年の韓国水力原子力の全体部品購買は契約基準で5500件、1兆3000億ウォンにのぼる。部品を本社または原発事業所のどこで購入するかは部品の金額で決まる。10億ウォン以上なら本社で、それ以下なら各原発で自主的に購入できる。過度な中央集中を防ぎ、地方原発の業務効率を上げるための権限委譲だ。

古里原発や霊光原発で明らかになった納品不正は、このように事業所に与えられた権限を悪用したものだ。各原発事業所には資材チームがあり、契約担当5-6人を含めて約20人が勤務している。このうち核心チーム員の数人が口を合わせれば、中古部品を新品として納品させたり、複製品を製造できるよう会社側に正規商品を貸し出したりすることが可能だ。原発従事者の納品不正は一般会社の納品不正とは次元が違う。原発の不安を加重させ、不良部品で事故が発生すれば、人命被害をはじめ、環境被害が発生するからだ。匿名を求めた原子力専門家は「資材品質検査を担当する独立組織が必要だ」と指摘した。



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