法務法人ファウが、李健煕（イ・ゴンヒ）サムスン電子会長とサムスンエバーランドを相手取り７１００億ウォン（約５１０億円）規模の遺産分割訴訟を起こした李孟熙（イ・メンヒ）氏（８１、元第一肥料会長）の肉声ファイルを２３日に公開した。

このファイルで李孟熙氏は「（李健煕会長が）兄弟間の不和を加重させ、一銭も渡さないという貪欲が訴訟を招いた」と主張した。続いて「サムスンを狙って訴訟をするのではない。訴訟が進行すれば、すべてが明らかになるだろう」とし、訴訟を取り下げる考えがないことを明らかにした。

訴訟に加わった李健煕会長の姉・李淑姫（イ・スクヒ）氏（７７）も「私は一銭も相続財産を受けたことがなく、今回問題になった借名株式の存在も知らなかったため、借名株式については一切合意したことはない」と主張した。


これに対し、李健煕会長側の弁護団である法務法人セジョンのユン・ジェユン弁護士は「場外で騒ぎ立てることではない。裁判ですべてが明らかになるはずであり、法に基づいて訴訟の準備を徹底的にしている」と述べた。

ユン弁護士は「肉声の録音まで配布したのは異例だが、李孟熙氏の自叙伝にすべて出てくる内容。調停などは考えていない」と話した。「告訴した人たちが水準以下の自然人であるので、それほど残念だという感じはしない。私の今の考えでは一銭も渡すつもりはない」という李健煕会長の発言については、「李会長はサムスンを一流企業で育てることに専念している。李会長の発言もその延長線から出たものと考える」と述べた。