オバマ米大統領が２３日（現地時間）、韓国系のキム・ヨン（米国名ジム・ヨン・キム）ダートマス大学総長を世界銀行総裁に指名した。キム総長は５歳の時に親と一緒に米国に渡った移民で、アジア系では初めてアイビーリーグ総長になった。世界銀行は来月の理事国（２５カ国）会議で総裁選任の件を処理する予定で、これまで米国が指名した人物を選出してきた。

ＡＰ通信などは「医師（ハーバード大医大教授）のキム総長が世界銀行の最高責任者に抜擢されたのはサプライズ」とし「キム総長はすでに国際機構で行政能力が認められ、医療界でも優れた業績を残している人物」と評価した。また「キム総長が世界銀行総裁を引き受けた場合、開発途上国への支援が拡大すると予想され、これらの国が世界銀行に抱いていた不満もやや解消されるだろう」と伝えた。

海外メディアによると、オバマ大統領はロバート・ゼーリック総裁が辞意を表明した３月以降、各界の１０余人を総裁候補として熟考してきた。ゼーリック総裁は６月に退任する。


ＡＰ通信は「オバマ大統領が最終的にキム総長を選択したのは、国際機構で幅広い経験を持つうえ、エイズと結核の退治のために積極的に努力するなど、低開発国支援事業に力を注いできたため」と説明した。

金総長は名門ブラウン大学を経てハーバード大で医学・人類学博士学位を取得し、ハーバード大医大教授を務めた。０４年には世界保健機関（ＷＨＯ）エイズ局長として、エイズ・結核退治のために努力した。

世界銀行は１９４４年に設立され、１８７カ国が加盟している。低開発国の経済開発支援が主要事業。