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【社説】国民年金財政 徹底的に検証を=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の国民が老後対応の最後の手段と考えている国民年金の枯渇時期が、当初伝えられた2060年ではなく、それより11年も早い2049年という研究結果が出てきた。この研究結果なら、現在20歳の青年が57歳になる時期にすでに年金がなくなっているということだ。これは有力な老後対策として注目されている国民年金の信頼性に深刻な憂慮をもたらす。若者の年金忌避を招くのはもちろん、義務加入を前提とする国民年金システムの存続を難しくするおそれもあるからだ。

高麗(コリョ)大のパク・ユソン教授(統計学)の研究によると、07年の議論の末、「少なく出して少なく受ける方式」に年金制度を改編し、「年金枯渇時期が2047年から2060年に延びた」という分析には、致命的な統計上の誤りがあるという。年金枯渇時期の推定の基礎となる死亡率と出産率をあまりにも高く設定したため、早期老齢年金受給者は過度に少ない数値となった。年金財政の健全性が楽観的に膨らんだということだ。これが事実なら、実際の年金財政は予想よりはるかに早く底をつくしかない。

国民年金公団側は「パク教授の分析にも誤りがある」とし「年金枯渇時期が早まる可能性はほとんどない」と反論した。しかし不安は消えない。国民年金財政はあまりにも敏感かつ重要な問題であるため、懸念の声は絶えず続く。計算に少しでも誤りがあれば大きな衝撃を与えるだけに、改めて徹底的に検証しなければならない。年金財政の状況が明確に公開されてこそ問題を正せる。


ちょうど来年は5年ごと行われる年金財政再計算の年だ。政府と年金公団はこの際、パク教授の指摘を含め、すべての誤りの可能性を念頭に置いて、年金財政推計を厳密に行う必要がある。ここで出た結果を明らかにし、これに基づいて必要なら国民を説得して新しい年金改革に取り組まなければならない。伏せて問題が消えるものではない。国民の信頼が崩れた国民年金制度は危機に直面する。



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