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【コラム】先を進む米朝、韓国は疎外されるのか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北京合意は画期的なものだ。 それは金正日(キム・ジョンイル)の決断で2度開いた協議を締めくくるものであり、金正恩が父が始めた米朝対話基調を維持する意志があることを誇示したものだ。 それは金正恩が歩む遺訓統治の明るい面だ。 こうした背景から韓国政府も北京合意を「歓迎」するという声明を出した。 しかし米国はそれをやむを得ない(reluctant)歓迎だと見ている。 北朝鮮と米国は1994年に重油支援プラス軽水炉2基の提供と北朝鮮の核開発凍結を交換するジュネーブ合意に署名した。 その協議で疎外された韓国は軽水炉発電所の建設費15億6200万ドルの70%を抱え込んだ。 北京合意からは1994年の悪夢が浮かび上がる。 これは韓国の正当な心配だが、その当時とは違って今は6カ国協議という丘がある。 米朝合意が北核・北朝鮮問題と韓半島問題の解決という最終目標を達成するには、6カ国協議参加国すべてのコンセンサスが必須だ。

しかし6カ国協議の枠組み自体は韓国をジレンマから救う十分条件でない。 米朝協議なしには核問題に進展がないが、韓国が疎外されたまま米朝協議があまりにも進むと、北朝鮮の核開発を容認できないという韓国の確固たる立場がきちんと反映されないおそれもある。 かといって韓国が主導的に状況を打開する手段は制限的だ。 北朝鮮は李明博(イ・ミョンバク)政権よりも次の政権を相手にすると余裕を見せている。 それでも韓国は手放しにはできない。

李明博政権の最後の試みとして、米国と中国の協力を得て離散家族の再会で対話の門を開き、高官級特使を派遣することを考慮するのはどうか。 離散家族の再会にはコメを与えるというインセンティブを提示する。 それは政府がすでに検討してきたことだ。 対北朝鮮特使は6・15合意と10・4合意の尊重、5・24措置の解除、韓国海軍哨戒艦「天安」謝罪に対する柔軟な立場、そして全面的な支援再開というインセンティブを持って行く。 これも与党が総選挙で善戦した場合の話だ。 民主統合党の圧勝で11月の大統領選挙の結果、政権交代が確実だと判断されれば、その提案も通じないだろう。


金永煕(キム・ヨンヒ)国際問題大記者



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