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韓国国防・統一部長官が北朝鮮に強硬発言、なぜ?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の柳佑益(リュ・ウイク)統一部長官が8日、「脱北者問題の根本原因は自国民を養えず、政治的に迫害し、命がけで国境を越えさせる北朝鮮当局にある」と述べた。脱北者の強制送還と関連し、中国との外交に力を注いでいた韓国政府が、問題の根源である北朝鮮を正面から問題視したのだ。北朝鮮のアキレス腱に触れたということだ。

柳長官はこの日、韓国政策金融公社主催の北朝鮮政策フォーラムに出席し、脱北者問題を取り上げながら「1次的な責任をその(北朝鮮)体制に問うしかない」と述べた。金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去後、対北朝鮮柔軟化政策で一貫してきた柳長官としては異例の強硬発言だ。

柳長官の発言は金寛鎮(キム・グァンジン)国防部長官の動向とも相通ずる。金長官はこの日、中部地域の誘導弾司令部を訪問した。前日には西海(ソヘ、黄海)最前方の延坪島(ヨンピョンド)海兵部隊を訪問し、「北朝鮮が挑発した場合は10倍の報復をしろ」と指示した。金長官は司令部で「挑発してきた場合は相応の報復ができるように対応体制を整えるべき」と注文した。前日より発言の程度は低まったが、この2日間の動きは単なる戦闘対応態勢点検レベルを越えるという分析だ。


誘導弾司令部は韓国軍のミサイル戦力総括指揮部隊。有事の際、核およびミサイル地下施設など北朝鮮の核心地域を精密打撃する能力を備えた射程距離300キロの地対地誘導弾「ATACMS」と射程距離500キロの巡航ミサイル「玄武-3A」、射程距離1000キロの「玄武-3B」などを保有している。

国防・統一の両長官のメッセージは打ち合わせされたものだという分析だ。金長官は延坪部隊を訪問した際、最近の北朝鮮側の対南誹謗について、「北朝鮮の権力継承が完全でないという傍証」と明らかにした。柳長官もこの日、「内部が騒々しくなれば外側に問題の焦点を変えて内部を整備していく伝統的な統治技術」とし「北朝鮮の内部権力関係が完全に整備されたとは考えていない」と述べた。

両長官の発言は6日の外交安保関係長官会議で調整されたとみられる。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「北朝鮮の相次ぐ挑発的な発言に閉口するのか対応するのかという議論があった」とし「金長官が延坪島に行く機会に一言いうのがよいとして発言したものだ」と伝えた。

柳長官の発言も同じ脈絡という。外交安保当局者は「北朝鮮の最近の過剰行動は、総選挙で自らが考える友軍を支援しようという意図もあるようだ」と分析した。両長官は「大統領と軍首脳部に対する誹謗、軍事的な脅威で選挙への介入をずっと試みる場合、体制問題に触れるしかない」という対北朝鮮警告を送ったのだ。



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