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食糧難の北朝鮮に“土方軍人”が登場

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
空腹のため草の根でも掘って食べようと山を荒らし、民家に出てきて盗みまでする北朝鮮軍人の悲惨な状況は改善の兆しが見えない。 最近では、わずかな金銭、一食のために労働市場に出て、家の修理や雑用をする‘土方軍隊’が登場している。

30日の米国自由アジア放送(RFA)によると、最近、北朝鮮の市場には以前には見られなかった人物が現れている。 現役の軍人だ。 普通、市場には石炭や木など燃料を売る人たち、空の手押し車で客を待つ荷物屋などがいる。 これよりも劣悪な階層は、裸で家のかまどやオンドルの修理などをする庶民だ。 北朝鮮でも最下層に分類される。 ところが最近、こうした労働市場に軍人が出てきているという。

消息筋によると、軍人が仕事を得る方法はこうだ。 一人の軍人が現れて数人分の仕事を手にすれば、周囲に隠れていた他の軍人が集まる。 軍人らは住民に言われるまま、木を切ったりオンドルの修理をしたりと何でもする。 住民を抑えつけてきたプライドを捨てて、わずかなお金のために労働者に転落したのだ。 昼食と夕食を満腹に食べさせるだけでいい。


部隊内でも、指揮官から気に入られて「土方組」に選ばれるための競争が激しいという。 労働市場に出るのは部隊離脱であるため、指揮官に気に入られた軍人だけが労働にありつける。

部隊の立場でも軍人を送りだすのは‘利益’となる。 1分隊(約6人)が一日だけでも部隊の外で食事を解決すれば、4キロ程度のコメがうく。 軍人は労働市場に出れば必ず仕事を手にする。 一般人の仕事も奪う。 むしろ同じ軍人の間で仕事の取り合いが頻発するという。

北朝鮮軍人の食糧難は非常に深刻だ。 主食にトウモロコシを食べるが、これさえも量が小さく、栄養失調の軍人が多い。 新参兵士は栄養失調を一つの適応過程と認識するまでになっている。 家である程度食べていた青年が入隊してから十分に食べられなくなると、ほとんどが栄養失調となる。 こうした状態で2、3カ月が過ぎれば、自然に体が劣悪な環境に適応するという論理だ。 体がやせて、わずかな食糧でも持ちこたえられるということだ。

金晋希(キム・ジンヒ)記者



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