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【社説】「持続可能な資本主義を悩む時期」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
資本主義に対して不信感が募っている。 大きな危機を迎えた。 世界的に所得の二極化は深まり、米国のリーマンショックや欧州の財政危機に見られるように、国際金融システムは相変わらず不安定だ。 不平等に憤怒した人々はウォール街デモに乗り出した。 では、資本主義はもう寿命なのか。過去500余年間の資本主義は危機の歴史だった。 好況とともに金融危機、景気沈滞、大恐慌が周期的に繰り返されてきた。 しかし資本主義は数多くの危機にも没落せず、むしろ進化してきた。 その結果、重商主義-産業資本主義-修正資本主義-新自由主義とつながる変身を遂げてきた。

昨今の災難も資本主義自体の失敗というよりも、政策の失敗が根本原因だ。 この30年間、派生金融商品取引は爆発的に膨らんだが、金融監督はついていけなかった。 中央銀行が長期好況に陶酔して低金利政策を続けたのも災いを招いた。 政界のポピュリズムで財政赤字は危険水準を越えた。 新興国の競争力に苦戦しても、先進国は負債に依存する過去の消費パターンを捨てられなかった。 市場機能を盲信する新自由主義は適切な政府の介入さえも封鎖した。 こうした総体的な政策の失敗と貪欲が資本主義を危機に陥れたのだ。

最近、スイス・ダボス会議の出席者が提示している処方せんには3つの共通分母がある。 まず、資本主義が不平等を育てたが、まだ現実的によりよい代案はないということだ。 2つ目、政策当局者と金融従事者、資本家の懺悔と率直な反省が必要という点だ。 ダボス会議の創設者のクラウス・シュワブ氏は「私は自由市場経済体制の信奉者だが、私たちは罪を犯した」と告白した。 3つ目、今後、資本主義の大々的な修繕と補完が必要ということだ。 その方向は、成長と分配の2本柱のうち分配機能を強化する方向に傾いている。


韓国も同じ後遺症を抱えている。 もちろん、韓国の経済指標は相対的に健全なほうだ。 しかし所得の二極化を放置すれば社会統合が難しいところまで来ている。 青年失業は社会不安の火種になっている。 あふれる福祉欲求に便乗した政界のポピュリズムも度が過ぎる。 こうした否定的な側面が拡大すると、いつ体制不安につながるか分からない。 過負荷の韓国資本主義も大々的な修正が急がれる。

社会的な合意に基づいて、新しいモデルを準備しなければならない。 市場機能に問題が生じたからといって、大きな政府に逆行してはならない。 むしろ、小さいながらも効率的な政府が代案になるだろう。 成長優先から抜け出し、分配機能も強化しなければならない。 しかし声の大きな集団に福祉予算を投じるのは警戒する必要がある。 むしろ保育と教育に焦点を合せてこそ、人的資本を豊かにする生産的福祉を期待できる。 韓国資本主義が進むべき望ましい方向を見いだすには、声を低めて額を集めなければならない。 ダボス会議に耳を傾けて、海外専門家のさまざまな処方せんを積極的に参考にすることが求められる。



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