5日午後に立ち寄った国号1号崇礼門(スンレムン)の復旧工事現場。年内に工事が完了する予定だが、現場では石を叩く音も木を削る音も聞こえなかった。石職人は寒い天気のため観覧客が訪れる週末だけ仕事をするという。さらに木工工事は1カ月前から中断されている 天気ではなく木工職人らの「労務賃」のせいだ。
事情はこうだ。文化財庁は火魔の犠牲になった崇礼門を伝統技法で復元している。機械を動員すれば文化財工事と通常の建設現場に違いはなく、昔の方式を使ってこそ伝統技能も伝えられるという理由だった。十分に拍手を送るほどの決定だった。
ところが実際に実行段階では雑音がでてきた。現場の職人に支払う人件費が底をつき木工工事が中断されたのだ。シン・ウンス大木匠は、「1962年に崇礼門を修復する際も機械をある程度使ったあとは手作業の味を加えた。ところが文化財庁は140年前に遡る伝統技法を守れと言うので1日で終わらせられるものが2~3日かかる。人件費予算を増やすなど対策を立てなければならない」と主張した。
崇礼門の復旧予算250億ウォン(約17億円)のうち純工事費は168億ウォン、そのうち木工職人費で15億8000万ウォンが策定された。施工者のミョンホン建設は13億2300万ウォンでシン・ウンス大木匠と契約した。下請け契約過程で大工に入る人件費はさらに減り、伝統技法で工事がゆっくりと進められたため人件費が底をつく状況となったのだ。
文化財庁崇礼門復旧団のイ・ジョンヨン事務官は、「文化財工事は一般建築工事とは当然異なる。原則的には伝統技法を使うべきだが以前は現場で機械を使い比較的簡単に金を稼いでいた。職人らが使い慣れた電動工具の代わりに熟練度が落ちる伝統道具を使うことにより起きた問題だ。工事に支障はないだろう」と釈明した。
文化財復旧現場で「伝統道具に不慣れな職人」を放置しなくてはならない現実がもどかしく、全国民の耳目が集中する崇礼門の工事が人件費問題で中断されたこともあきれる。さらに今後他の文化財工事現場でもこうした問題が起きる可能性がいくらでも残されている。文化財庁が昨年3月に告示した「文化財修理標準見積もり」改定案によると、伝統技法でない機械を使う場合には人件費が大幅削減されるためだ。伝統のジレンマに陥った国宝1号の今日だ。
事情はこうだ。文化財庁は火魔の犠牲になった崇礼門を伝統技法で復元している。機械を動員すれば文化財工事と通常の建設現場に違いはなく、昔の方式を使ってこそ伝統技能も伝えられるという理由だった。十分に拍手を送るほどの決定だった。
ところが実際に実行段階では雑音がでてきた。現場の職人に支払う人件費が底をつき木工工事が中断されたのだ。シン・ウンス大木匠は、「1962年に崇礼門を修復する際も機械をある程度使ったあとは手作業の味を加えた。ところが文化財庁は140年前に遡る伝統技法を守れと言うので1日で終わらせられるものが2~3日かかる。人件費予算を増やすなど対策を立てなければならない」と主張した。
崇礼門の復旧予算250億ウォン(約17億円)のうち純工事費は168億ウォン、そのうち木工職人費で15億8000万ウォンが策定された。施工者のミョンホン建設は13億2300万ウォンでシン・ウンス大木匠と契約した。下請け契約過程で大工に入る人件費はさらに減り、伝統技法で工事がゆっくりと進められたため人件費が底をつく状況となったのだ。
文化財庁崇礼門復旧団のイ・ジョンヨン事務官は、「文化財工事は一般建築工事とは当然異なる。原則的には伝統技法を使うべきだが以前は現場で機械を使い比較的簡単に金を稼いでいた。職人らが使い慣れた電動工具の代わりに熟練度が落ちる伝統道具を使うことにより起きた問題だ。工事に支障はないだろう」と釈明した。
文化財復旧現場で「伝統道具に不慣れな職人」を放置しなくてはならない現実がもどかしく、全国民の耳目が集中する崇礼門の工事が人件費問題で中断されたこともあきれる。さらに今後他の文化財工事現場でもこうした問題が起きる可能性がいくらでも残されている。文化財庁が昨年3月に告示した「文化財修理標準見積もり」改定案によると、伝統技法でない機械を使う場合には人件費が大幅削減されるためだ。伝統のジレンマに陥った国宝1号の今日だ。
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