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【社説】外国の経済改革をうかがう北朝鮮の金正恩

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の指導者金正恩(キム・ジョンウン)が、「中国を含む他の国々の経済改革をうかがっている」と北朝鮮高官が外信に明らかにした。北朝鮮ではタブー視された改革という用語をAP通信との会見で口にしたのだ。金正日(キム・ジョンイル)が生前に、「私にどんな改革も望むな」と話したことと比較すると注目すべき変化だ。金正恩の異母兄で事実上の海外亡命生活をする金正男(キム・ジョンナム)は金正日に改革・開放を強調し後継者競争で押し出されたと話したことがある。ところが金正日が死去して1カ月で北朝鮮指導部から改革という言葉を切り出したのだ。

この発言をした楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)最高人民会議常任委員会副委員長が「改革」という単語を使ったかは確認しにくい。北朝鮮は金正日が改革を拒否した後で「経済改善」という単語を使ってきたためだ。「改善」という単語は改革とは意味が違う。北朝鮮で改善という単語は、「われわれ式社会主義」の体制は強化させるものの経済特区に限定する部分的な開放を通した海外投資誘致などを推進するという意味と受け止められる。市場経済制度を相当なレベルで導入する改革を試みた2002年の「7・1措置」さえ公式名称は「経済管理改善」だった。しかし中国を含む他の国々の経済改革をうかがっているという言葉は社会主義国家として改革・開放に乗り出した国々の経験を受け入れる準備をしているものと読み取れる。

金正日は生前に金正恩時代の経済政策方向を定めておいたと伝えられている。2010年に金正日が中国を2度訪問した後に路線を定めたという。金正日訪中直後に中国を訪問した平壌市(ピョンヤンシ)のムン・ギョンドク責任秘書らは中国当局者らに「中国の経験を学び受け入れたい」と発言することにより改革路線が決まったことを示唆したことがある。さまざまな状況が北朝鮮が自ら改革に始動していることを示している。


歴史の流れから孤立したまま国際社会と対立だけを繰り返してきた北朝鮮が、結局は変化を模索しているという希望的観測が可能になるものだ。こうした変化の兆しはわれわれには喜ばしいことだ。もちろん北朝鮮がわれわれの期待に応じる水準の改革・開放に出ると予想するのは早計だろう。しかし若くて海外生活経験がある金正恩ならばこれまでよりは果敢な改革に出るだろうと期待する価値はある。金正日もやはり1983年に中国・深センを初めて訪問した後に合弁法を制定するなど改革を試みた。

「改善」であれ「改革」であれ北朝鮮の変化が究極的に国際社会との関係改善、南北関係の改善につながるよう願う。そうするためには核問題に進展がなければならない。そうしてこそ北朝鮮の改革が成果を出すために必要な海外投資誘致が可能なはずだからだ。進んで市場経済制度などグローバルスタンダードを果敢に受け入れる姿勢も必要だ。金正恩の「外国の経済改革事例に対する関心」が北朝鮮とわれわれともに「希望の灯り」になることを期待する。



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