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【コラム】平昌五輪の公約実践は可能なのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年7月7日深夜、南アフリカ共和国ダーバンで招致が確定した2018年冬季五輪(オリンピック)は、江原道平昌(カンウォンド・ピョンチャン)で開催される。冬季五輪を成功させるためには、参加するすべての選手団およびオリンピック・ファミリー、メディア、観客に安全で安心できる環境にやさしい施設やサービスを供給しなければならない。特に冬という状況に合わせてこれらを提供しなければならない。重要な要素うちの1つが輸送(交通)体系だ。

このうち、最近になって争点になっているある問題を詳しく見てみたい。それは、メイン空港である仁川(インチョン)空港から平昌までの鉄道輸送時間だ。招致委員会は招致競争を行っていた当時、国際オリンピック委員会(IOC)に、高速鉄道を利用した68分の輸送時間を提示していた。これはライバルだった独ミュンヘンと仏アンシーが、競技場施設と比較的近い距離に空港を持っているという点を考慮した提案だった。仁川空港と約240キロメートル離れた平昌が不利な評価を受けないために、少々無理な提案をしたという。この68分というのは、時速200キロメートルの平均速度で走行できる高速列車で計算すればはじき出される数値だ。これは韓国政府がIOC確約証明書の提出の際、2017年の竣工を約束した原州(ウォンジュ)-江陵(カンルン)鉄道(最高速度時速250メートル)を根拠としていたからだ。

招致決定後、韓国交通研究院でこれに対する実現法案を何種類か代案として検討してみた。すでにある仁川空港鉄道および京義(キョンウィ)線などに、原州-江陵鉄道を連結させる案や、第2次国家鉄道網計画に含まれている首都圏広域急行鉄道(GTX)路線の一部区間を前倒し建設する案などだ。もちろん輸送時間を短縮するには、多くの財政負担が伴うのは事実だが、目標達成が難しいわけではない。


結果的にこれは選択の問題だ。今の時点でいい加減な決断を出してはいけない。慎重な分析が必要なときだ。平昌は招致過程で競技場や宿舎、選手村および輸送分野など、建設部門で7兆ウォン(約4630億円)以上の投資確約証明書を中央政府と地方政府の名でIOCに共同提出した。これに約3兆9000億ウォンが必要となる原州-江陵鉄道はすでに含まれている。必ず履行しなければならない約束だ。輸送時間の場合、施設投資確約証明約束とは少し違いがあるかもしれないが、それでもわれわれが目標達成のための最善の努力を尽くしている様子を見せなければならない。そして今後の開催準備過程で、IOCと十分な協議を経ることだろう。

すでに招致過程で交わした約束を、現実的に実践可能な約束として隅々まで点検し、練り直しや補完をすべき時が来ている。全世界に向けた約束の実践と五輪後の江原道平昌のブランド価値を同時に高めなければならないからだ。

ムン・ヨンジュン韓国交通研究院先端交通・五輪輸送研究センター長



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