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【社説】貿易1兆ドル時代の明暗

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国の貿易が1兆ドル時代に入った。米国・ドイツ・中国・日本・フランス・英国・オランダ・イタリアに続き9カ国目だ。世界史的に植民地から独立した国としては初めて成し遂げた金字塔だ。輸出品も過去の鉄鉱石・タングステン・かつらから、半導体・自動車・スマートフォンのような先端高付加価値製品に変身した。いわば周辺国が対外開放と人材養成を通じ堂々と中心部に進入するのに成功したのだ。いまや韓国は自由貿易協定(FTA)を踏み石として「2兆ドルクラブ」に向かって新たな跳躍を試みている。

韓国経済は輸出を除いて話すことはできない。輸出が経済成長の中心軸だった。多くの経済危機も輸出拡大を通じて乗り越えてきた。中東と中国・東欧など新しい市場が開かれる時ごとに輸出戦士らが先を争って走って行き道を作った。対外開放を通じて国際競争力を確保した韓国企業はいまやグローバル市場の主要プレーヤーとしてそびえ立った。だが、光が明るいだけに闇も濃い。毎年輸出が2けたの増加率を記録する間、民間消費と設備投資は横ばいを続けてきた。経済成長を通じて得られる付加価値が輸出大企業に偏り社会の二極化も深刻化している。雇用なき成長と内需不振は貿易1兆ドル時代の暗鬱な現実だ。

だが、輸出と内需は対立概念ではない。やり方によって補完関係になることもできる。韓国は今後も輸出中心の経済成長は避けられない。輸出企業は「2兆ドルクラブ」に向かい靴ひもをまた結ばなければならない。同時にサービス輸出拡大を通じ商品輸出に重点を置いてきた貿易構造も改善させなければならない。内需と輸出の均衡成長なくては先進国になるのは難しい。内需を育てサービス輸出を増やそうとするならば果敢な対外開放と規制緩和が唯一の道だ。サービス産業も競争を通じて国際競争力を育てた輸出企業の知恵を学ばなくてはならない。医療・観光・教育などが効率性を確保するならば非常に大きな輸出市場を切り開くことができる。政治的利害にしばられサービス産業をずっと温室の中の草花として閉じ込めておくならば韓国経済の未来はない。いまや選択を悩むよりも行動に出る時だ。

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