夜中に海外から飛び込んできたサプライズの好材料に韓国金融市場が久しぶりに明るい表情を見せた。１日のソウル外国為替市場でウォンは前日より１６．９ウォン上昇の１１２６．１ウォンで取引を終え、ＫＯＳＰＩ指数は３．７２％急騰の１９１６．１８で取引を終えた。韓国証券市場の代表銘柄のサムスン電子は７％近く急騰し過去最高値を更新した。前日に米ダウ指数が４．２４％、フランスＣＡＣ４０指数が４．２２％上昇するなど主要国の証券市場も急騰した。

韓国の証券市場は、６カ国の中央銀行がドル供給で協調することにしたとのニュースが伝えられ急騰傾向で始まった。主要国が市場の不安感を押さえるため足並みをそろえるということだ。

ここに中国人民銀行が銀行支払準備率を０．５％に引き下げるという知らせも投資心理を刺激した。中国が物価安定から景気浮揚へ徐々に方向を変えているという意味と受け止められた。ここに中国の景気に敏感な鉄鋼・化学業種に買い注文が相次いだ。


このように内外の経済を取り巻く不確実性がある程度解消され、証券市場では１２月のいわゆる「サンタラリー」に対する期待感が大きくなっている。普通１２月には年末配当と消費心理回復、機関の収益率管理で株価が上昇する場合が多い。実際に２００９年、２０１０年も米国の景気回復への期待感から１２月に株価が大きく上がっている。また、最近の世界景気の冷え込みにもかかわらず、韓国企業の業績は悪くなく、米国の消費指標が改善傾向を見せている。

一方、この日の上昇はサムスン電子が３度の挑戦の末に１００万ウォン台に無事に安着した点が力を加えた。以前はサムスン電子の１００万ウォン突破が「一日天下」に終わった。だが、この日は６．９７％急騰の１０７万４０００ウォンで取引を終え、３日連続で１００万ウォン台にとどまり「１００万ウォン時代」の到来を喜ぶ雰囲気だ。

サムスン電子の上昇理由は何より業績だ。第３四半期の営業利益４兆ウォンを達成するサプライズの業績を出したうえに米国の消費回復傾向を基に第４四半期も良好な業績を出すという予想が多い。第３四半期にスマートフォン市場で１位に跳躍し、スマートフォン機器市場拡大にともなう半導体市場の見通しも肯定的だ。

また、現在の株価収益比率（ＰＥＲ）が１２～１３倍水準と高くない上、来年の業績改善まで考慮すると株価はむしろ低いという評価が多い。最近証券会社がサムスン電子の目標株価を相次いで上方修正したのもこうした理由だ。

ＫＴＢ証券のパク・サンヒョン研究員は、「不況期を経ながら利益の質が改善された。主要機関が時価総額比重ほどサムスン電子株を盛り込めない状況で機関の買い傾向が続くだろう」と予想した。