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【社説】TPPは日本にとって“第3の黒船”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日本の野田佳彦首相が多者間自由貿易協定(FTA)である環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉に参加することを宣言した。 米国・豪州・ベトナム・ペルーに日本まで加勢したTPPが実現すれば、非常に大きな影響が生じる。 経済規模1位と3位が含まれた世界最大の自由貿易地帯が出現するからだ。 野田首相の決断は韓国に刺激されたものとみられる。 韓国が韓・EU(欧州連合)FTAに続き、韓米FTAまで締結すれば、世界輸出市場の40%と関税のない貿易が可能になる。 一方、日本はその半分にすぎない。 日本メディアが韓国のFTA交渉を随時中継しながら、日本のTPP参加を強く求めてきたのもこのためだ。

日本のTPPは「失われた20年」を輸出で突破しようという布石と考えられる。 また自国の標準にこだわったことで孤立を招いた「ガラパゴスシンドローム」から抜け出すためのカードだ。 もちろん日本のTPP参加が成功するかどうかは不透明だ。 韓日FTA交渉の失敗に見られたように、致命的な障害である農業のためTPP交渉を完走できるかどうかは疑問だ。 日本の全農は「TPPに加入すれば農業は全滅する」と圧力を加えている。 民主党内でも「交渉がうまくいかなければ放棄しよう」という途中下車論が出ている。

日本は外部の衝撃を通して内部の革新を成功させた歴史的な経験を持つ。 1853年に東京沖に現れた米国ペリー提督の「黒船」をきっかけに、明治維新を通して近代国家に変わるのに成功した。 敗戦後は‘第2の黒船’マッカーサー司令部を経て、民主主義と資本主義の花を咲かせた。 こうした歴史的なデジャブによってTPPを‘第3の黒船’として接近しようという日本の意図が見える。 すでに日本は日・EU間FTA交渉のペースを上げている。 さらに日本がTPPにまで参加すれば、韓国のFTA先行獲得効果は薄れてしまう。 こうした歴史的な激変期に野党は韓米FTA批准を妨害している。 私たちは彼らの歴史意識を疑わざるをえない。

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