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墜落したアシアナ機から乗務員の遺体発見…安全ベルト締めたまま

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
7月28日に済州(チェジュ)沖で墜落したアシアナ航空貨物機を操縦していたチェ・サンギ機長とイ・ジョンウン副機長の遺体が事故発生から3カ月ぶりの30日に発見された。遺体は遮帰島(チャグィド)の西側104キロメートル海上に引き上げられた操縦席の残骸の中で見つかった。だが、国土海洋部航空鉄道事故調査委員会はブラックボックス捜索作業を31日付で中断し、来年春に捜索を再開する予定のため事故原因の究明は長期化しそうだ。

事故調査委員会のムン・ギルジュ事務局長はこの日、「冬期は海上の気象が悪く捜索するのが困難と判断し、31日まで捜索作業をした後、来年3~4月に再開する計画だった。捜索中断終了1日前に劇的に操縦席の残骸から2人の遺体を見つけた」と明らかにした。操縦席の残骸は特殊網を利用して海底をさらう方式で胴体の残骸とブラックボックスの捜索作業を行った民間企業のKTサブマリーンが29日午前11時ごろに水深80メートルの海底で発見し引き上げた。遺体は済州海洋警察が30日午前に操縦席の残骸を捜索した際に確認した。

事故調査委と済州海洋警察によると、チェ機長とイ副機長の遺体は長期にわたり海底に沈んでいたためひどく損傷していたが、制服を着ており名札で身元を確認することができた。横7メートル、縦5メートルの操縦席部分の残骸は元の形態を調べるのも難しいほどだった。事故調査委関係者は、「2人は操縦する時と同じく安全ベルトをしたまま席に座っている姿だった」と説明した。遺体は済州大学病院に安置された。


事故機は7月28日に仁川(インチョン)空港を出発して中国・上海へ向かう途中で機体に火災が発生したため済州方向に緊急に引き返している際に墜落した。

遺体が発見されたことで保険金の支払いも早まると予想される。保険会社は保険金支払いと関連した調査を進めようとしたが、操縦士が行方不明な上に機体の引き上げすらできず進展がなかった。保険金を支払うためには本人の死亡を確認しなければならず、そうでなければ事故1年後に行方不明者の死亡が認められるためだ。

特にチェ機長は事故直後に30億ウォン台の保険加入の事実がわかり疑惑が提起されたりもした。しかし2億ウォン近い年俸の操縦士が2000億ウォンに達する航空機と自身の命を担保に故意に墜落させることは常識的に納得できず議論は大きくなった。アシアナ航空関係者は、「遺族と相談してまず葬儀を行い、葬儀後に補償問題も議論できると予想される」と明らかにした。遺族にはアシアナ航空が事故に備えてかけていた保険料と労働災害にともなう補償、会社側が支払う慰労金などが支払われると予想される。

遺体が発見されたが事故原因の究明には相当な時間がかかるものとみられる。事故原因究明のカギを握るブラックボックスが見つからないためだ。事故調査委はブラックボックスがついている胴体後部部分を引き上げたが、事故の衝撃でブラックボックスが分離しており、別途に捜索を進めてきた。ブラックボックスがないまま事故原因を究明するためには事故原因と推定される火災が起きた貨物を搭載する胴体部分の引き上げが完了しなければならない。現在事故機の残骸のうち引き上げられた部分は20%にすぎない。事故調査委のムン事務局長は、「回収した1000点余りの残骸を持って専門家が分析に入る予定」と話した。



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