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【社説】暴力団の乱闘劇、警察は眺めているだけ…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
映画のシーンと変わらなかった。21日に仁川(インチョン)の都心であった暴力団員の流血乱闘劇。黒い服を着た青年約130人は2組に分かれて殴り合った。一部は凶器まで振り回してけがをさせた。現場には警察官が75人も配置されていたが、暴力団の眼中にはなかった。一言で警察を無視したということだ。解放直後の混乱期に戻って白黒の画面を見ているような錯覚に陥るほどだった。‘チンピラ’が大韓民国の治安をもてあそんだ事件として記録されるだろう。

「仁川暴力団乱闘劇事件」がいつ再発するか分からないという点がもっと大きな心配だ。暴力団員130人は堂々と路上で乱闘した。一部の組織員は警察の「管理対象」に含まれていたという。それでも命を脅かす凶器を堂々と所持していた。「クラウン派」「シンガンソク派」という組織名は地域で公然と話されるほど有名だ。警察が暴力団の動きに目をつぶったり、暴力団管理がずさんになったために発生した事件だ。全国で暴力団220派閥、計5400人が活動しているとはぞっとする。

最近の暴力団の乱闘劇は時と場所を問わない。裏路地に隠れず堂々とする。昨年末、釜山(プサン)では「チルソン派」と「再建20世紀派」の暴力団員およそ100人が遊興店をめぐる利権争いのため病院内で乱闘した。4月には仁川の都心の屋台で、暴力団同士がバットや凶器を振り回した。領域も広まっている。遊興店はもちろん、露天商から保護費名目で金を恐喝するのが‘事業’と呼ばれて久しい。ピジョン社の会長が暴力団を使ったように、請負暴行もしている。警察を絵に描いたトラ程度にしか考えていないから、不法・違法行為も大胆にするのだ。


警察の存在理由は市民の安全だ。殺伐とした光景に怯えた市民のことを考えれば怒りが込み上げてくる。暴力団は公権力を笑い者にした。警察は暴力団を掃討すると騒いでいる。後になって騒ぐ無気力な警察に捜査開始権を譲り渡すべきか考えなければならない。



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