フォルクスワーゲン（ＶＷ）のヴィンターコルン会長が最近開かれたフランクフルトモーターショーで自社の役員にひどく怒った。現代（ヒョンデ）「ｉ３０」を見てからだ。

モーターショーの現場を歩いていたヴィンターコルン会長は現代自動車のブースで足を止めた。彼の前にはフォルクスワーゲンの主力商品「ゴルフ」のライバル車「ｉ３０」が展示されていた。彼はすぐにスーツの内ポケットから携帯用ゲージを取り出し、トランクのペイントの厚さを測定した。元工学博士で自分で確認しないと気がすまない彼の性格がそのまま表れた。彼は０６年からフォルクスワーゲン会長を務めている。

ヴィンターコルン会長は「ビショップ」と叫んだ。デザイン部門総括役員クラウス・ビショップ氏を呼んだのだ。彼は「ステアリングホイールを操作するのに騒音が全くない。ＢＭＷもできず、私たちもできない。彼ら（現代）はこれをどうやってやったのだ」と興奮した表情で話した。するとビショップ氏はステアリングホイールを触り、「私たちにも解決策はあるが、コストがあまりにも高い」と答えた。


ヴィンターコルン会長は返事が終わると今度は「ワイパーが見えない」と話した。運転席からワイパーが見えないということだ。すっきりした視野の確保を指摘したのだ。

ヴィンターコルン会長は「ｉ３０」の室内をチェックしながら言及した。そして次はバックミラーに関心を見せた。バックミラーの視野も大きいと思ったのか、そばにいた役員に巻尺を持ってくるように言った。そして助手席の中間からバックミラーまでの距離を測り、運転席では自分でバックミラーとピラーの間の距離を測った。さらに車の内部のあちこちを触りながらチェックして「ｉ３０」を降りた。彼は運転席から降りた後、「ｉ３０」展示ブースを離れられず、深刻な表情で役員と話を続けた。

ヴィンターコルン会長のこうした姿が入った映像が最近、ユーチューブに掲載された。世界のネットユーザーは「ヴィンターコルン会長がこれほど怒るとは」「恐るべき現代、すでに次の車が期待される」などの反応を見せている。

兪惠銀（ユ・ヘウン） リポーター