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ドルと自国通貨をめぐる新興国のジレンマ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国・ブラジル・インド・南アフリカの対ドル通貨価値の変化。

韓国をはじめ、ブラジル、インドネシア、トルコなどの新興国が為替相場をめぐる「両面戦争」に直面した。世界経済の不安が急速に高まり、外貨準備高と自国通貨の両方を守らなくてはならない矛盾した状況に置かれることになったためだ。自国通貨の価値を守ればドルが流出することになり、ドルを確保しようとすれば通貨価値の急落は避けがたい。

英フィナンシャルタイムズは、「新興国が自国通貨の急落を防ぐため、23日だけで70億ドル以上を投じた」と24日に報じた。同紙は韓国が23日の取引終了直前に40億ドルを注ぎ込み急騰した為替相場を下落に転じさせたと伝えた。ブラジルも同日にレアル防御のために27億5000万ドルを投じた。インドネシア、トルコ、台湾なども金額の違いはあるが外国為替市場でドル売りを進めた。同紙は、「ギリシャの債務不履行(デフォルト)と欧州の財政危機拡散、米国のダブルディップ(二番底)に対する懸念のため、安全資産のドルに逃げようとする動きが広がっている。それでも新興国が最近大切なドルを注ぎ込んだのは通貨価値の下落速度がとても速いため」と分析した。新興国の通貨価値は今月に入り急速に落ちた。ブラジルのレアルは9月1日から23日の間に米ドルに対し15.6%切り下げられた。南アフリカのランドは13.9%下落した。韓国のウォンもこの期間に8%以上下がった。インドとインドネシア、トルコ、台湾など新興国も同様だ。中国の人民元も劣勢だ。中国政府の統制が激しい域内外国為替市場で起きたことではない。23日の域外先物為替市場で人民元は域内の人民元より2.5%程度低く取り引きされた。こうした傾向は米連邦制度準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が21日に「米国経済が鈍化する可能性は相当だ」と明らかにしてからさらに激しくなっている。



ドルと自国通貨をめぐる新興国のジレンマ(2)

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