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【社説】韓国政府は国家非常事態に対処する能力があるのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
15日に発生した大規模停電は、果たして韓国政府は国家非常事態に対処する能力があるのかという点について深刻な疑問を呼び起こした。電力は国民の経済生活と政府活動に不可欠な核心的な国家基盤要素だ。電力供給の中断はすなわち、国家機能のマヒを意味する。ところが電力供給を統制する電力取引所はいかなる予告もなく、一方的に国家の機能をマヒさせた。国家機能のマヒという非常事態を、政府と協議もせず独断で起こしたのだ。電力取引所は予期できない電力需要の急増で電力予備率が急激に落ち、マニュアルに基づいて輪番停電を実施したと釈明した。しかし停電を決める前にするべき報告や協議という重大な手続きが抜け落ちた。この過程で内部統制システムは全く作動しなかった。

政府は夏季の電力需要が急激に増えるのに対応し、6月から電力需給非常対策委員会を稼働してきた。段階別節電および停電対策も用意した。しかし実際に電力需要が急増する状況になると、こうした事前措置は全く役立たなかった。国家の核心機能に対する統制システムが機能しなかったのだ。万一、一時的な電力需要増加レベルではなく、日本を襲った地震・津波のような天災地変や戦争など突発的な非常事態が発生すれば、果たしてどうなるのか予想もつかない。このため国民は不安でたまらない。この程度のことにきちんと対処できなければ、より深刻な状況が発生した場合、どうやって政府を信頼すればよいのか。

私たちは今回の停電事態に責任がある関係者を厳重問責すると同時に、電力管理システムに対する全面的な点検と再編が必要だと感じている。今回の事態は数人の電力取引所関係者の判断錯誤だけでなく、彼らに対する統制システムの総体的な問題に起因すると考えられるからだ。またこの際、電力だけでなく、通信と交通、水資源など国家核心インフラに対する管理システムを全面的に再点検することを望む。事件が発生してから大騒ぎするのではなく、最悪の状況を想定した実効性のある対策をあらかじめ講じる必要があるということだ。

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