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「毒劇物攻撃の背後は北朝鮮の偵察総局」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国東北3省一帯で最近相次いで発生した対北朝鮮宣教師と人権運動家に対する毒劇物攻撃の背後として、北朝鮮の偵察総局が注目されている。09年に新設された偵察総局は北朝鮮の海外工作を総括する組織として知られている。

中国で活動中のある対北朝鮮消息筋は9日、「今回の事件は偵察総局の仕業である可能性があると暫定判断している」と述べた。また「事件の経緯を見ると、偵察総局が事前に緻密に準備して事件を起こし、できる限り痕跡を残さないよう努力したようだ」と伝えた。

実際にいくつかの証拠が感知されている。まず被害者が一般の同胞ではなく、朝鮮と関連した特殊活動をしてきた宣教師と人権運動家という点だ。


今回の事件が発生した中国の丹東と延吉では、多数の宣教師と人権運動家、脱北者支援関係者が活動している。危険の中で北朝鮮住民にキリスト教を伝え、金正日(キム・ジョンイル)体制を批判する活動をしてきた。さらに北朝鮮住民の脱北を支援する活動もしている。

専門家らは、北朝鮮当局がこうした人たちの存在と活動が体制維持を脅かすと判断し、強い反感を抱いていると見ている。偵察総局など北朝鮮の情報担当組織が中国現地で活動をしてきたのは公然の秘密だと、現地同胞は伝えている。

対北朝鮮消息筋は「高度に訓練された情報要員が事前に攻撃対象者を選んで攻撃したようだ。被害者が毒劇物攻撃を受けたという話が出るのも、今回の事件の有力な背後として偵察総局を疑う理由」と付け加えた。

現地の北朝鮮側関係者は、脱北者支援関連団体はもちろん、対北朝鮮宣教師の活動に極度の反感を抱き、「必ず懲らしめる」と話していたと、現地同胞は伝えている。瀋陽総領事館は遺族の証言に基づき、宣教師G(46)には持病もなく、利権葛藤のような個人的な恨みを買うほどの理由もなかったと把握している。

しかし今回の事件の究明は容易でない見込みだ。死亡したGの遺体はすでに火葬され、国内の遺族に引き渡された状態だ。追加で死因を調べようとしても事実上不可能な状況という。

このため今回の事件が「第2のパク・ビョンヒョン事件」になるという見方も出ている。96年8月16日に延吉で発生したパク・ビョンヒョン起亜自動車技術訓練院長殺害事件のように永久未解決になる可能性があるということだ。当時パク院長は帰途に不審者2人に襲われて死亡した。尻に外傷が見つかり、毒針で刺された可能性が提起されたが、結局、死因を明らかにすることはできなかった。



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