‘美女鳥’エレーナ・イシンバエワ（２９、ロシア）も異変の旋風を避けられなかった。ウサイン・ボルトの失格、男子１１０メートルハードルでのダイロン・ロブレスの金メダルはく奪に続き、イシンバエワもノーメダルに終わった。

イシンバエワは３０日に行われた女子棒高跳び決勝で４メートル６５に終わり、６位となった。ファビアナ・ムレル（３０、ブラジル）が４メートル８５をマークして金メダルを獲得した。４メートル８０でドイツ新記録を更新したマルチナ・スタルツ（３０、ドイツ）が銀メダルを獲得した。

午後７時５分。女子棒高跳び決勝進出選手の紹介でイシンバエワの名前が１２選手のうち最後に呼ばれると、大邱（テグ）スタジアムの観客は一斉に歓声をあげて拍手を送った。青のパンツ、赤のトレーニングウェア姿に青い帽子をかぶったイシンバエワは観客に向けて右手人差し指を唇にあて、カメラに向けてキスを送った。


観客がまたイシンバエワの顔を見るまで長い時間を待たなければならなかった。１回目で最も高い４メートル６５に挑むイシンバエワは、顔をタオルで隠したまま競技場の隅にマットを敷いて横になり、コンディションを調整した。イシンバエワは午後７時５５分、最初のジャンプをした。棒を握りながら集中力を高めたイシンバエワは、力強い跳躍でバーよりはるかに高いところを越えた。１０センチ以上の余裕があった。

イシンバエワはバーを４メートル７５まで上げた後、ゆっくりと休んだ。４０分後に登場したイシンバエワは４メートル７５の最初のジャンプで失敗した。するとコーチと相談し、バーを４メートル８０に上げた。

イシンバエワはベルリン大会の決勝でも４メートル７５に挑戦し、最初のジャンプで失敗した後、４メートル８０に上げた。その後、２度とも失敗し、ノーメダルに終わった。

イシンバエワは２度目のジャンプでもバーを越えられなかった。午後８時５５分に最後のジャンプに挑んだイシンバエワは、呪文を唱えながら集中力を高めたが、バーを越えられず力なく競技を終えた。２大会連続のノーメダル。イシンバエワは敗因を尋ねられると「軟らかい棒を選択したのが問題だった」と答えてうな垂れた。