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【社説】グーグルのモトローラ、挑戦を受けるIT韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国経済で情報技術(IT)製造業の地位は非常に大きい。この10年間、経済成長に寄与した比率は20%で、グローバル金融危機後には30%になった。IT製造業がなかったとすれば、昨年の国内総生産(GDP)成長率は6.2%ではなく4%台前半にとどまっていたはずだ。しかし最近相次いでIT製造業にブレーキがかかり、心配される。三星(サムスン)電子など国内企業に対するグローバル牽制がますます強まっているからだ。このままでは大きな危機を迎えるおそれもある。特にアップルの特許攻勢は激しい。先日、「ギャラクシータブ」の欧州連合(EU)市場輸出がふさがれる状況に直面した。アップルだけでも大変だが、ここにマイクロソフトやオラクルも韓国企業を対象にした特許戦争に加勢した。半導体とLCDの攻勢も強い。インテルと日本のエルピーダなどグローバル企業が次々と‘韓国牽制’に乗り出した。

こうした中、永遠の友軍と考えられていたグーグルまでが先日、モトローラを合併・買収(M&A)した。まだ三星やLGにどんな影響を及ぼすのかは分からない。アップルとの戦争に大きな援軍になる可能性があるため、プラスの側面もある。しかし楽観はできない。激しいスマートフォン市場が混戦様相になる可能性が高まっているからだ。グーグルがモトローラを特別待遇する可能性も排除できない。そうなれば三星とLGが厳しくなる。何よりもモトローラがなかったグーグルと今のグーグルは違わざるをえない。アンドロイド陣営に分裂が生じれば、緊張関係が形成されるだろう。今はアップルが敵軍だが、あすはグーグルが敵軍になるかもしれないということだ。韓国IT製造企業が四面楚歌の状況になるおそれもある。

こうした危機を打開するには、しっかりと気を引き締めるしかない。少しでも眠ってしまえば死を迎えるというのは冷厳なビジネス世界の永遠の鉄則だ。今回買収されたモトローラがそうだ。わずか数年前まで世界携帯電話業界の最強だった。フィンランドのノキアとともに世界市場を分け合った企業だった。1928年に創業された米国通信装備の生き証人であり、携帯電話を世界で初めて商用化したモトローラがグーグルに買収されるとは、誰が想像しただろうか。韓国企業はこれを反面教師としなければならない。これまで好調だったことで慢心はなかったか、対応が不十分でなかったか、省みる必要がある。その間、多くの危機をむしろ飛躍の契機にしながらグローバル強者になったため、今回の危機もうまく克服できると信じる。それでも警戒心を高めながら、企業の内外を全面的に再点検する契機にしなければならないだろう。今回のM&Aのもう一つの教訓はITではソフトウェアが最高という点だ。製造企業がいくら好調でも、IT業界を動かすのはやはりグーグルやアップルということが改めて確認された。韓国も後れたソフトウェアの育成によりいっそう集中しなければならないだろう。それは政府がやるべきことでもある。

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