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【社説】「金正日万歳」叫んだ時に判事・検事は何をしていた

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の体制を称賛した容疑で起訴された被告が韓国の法廷で「金正日(キム・ジョンイル)将軍様万歳」を叫ぶあきれた事件が発生した。6月30日に水原(スウォン)地裁第410号法廷で40代初めの被告が1審の量刑より6カ月短い懲役1年を宣告されるやこうした状況が演出された。検事と傍聴席に向かって両腕を広げ堂々とした姿勢まで取ったという。こうした被告人に対し、当時裁判所は「大韓民国の存立安定を脅かす直接的行動をしなかった」として善処した。減刑を決めた裁判所は被告人に退廷を指示したのがすべてだった。検事も現場にいたが特別な措置を取らなかった。

被告の行動を問題にしたのは傍聴客だった。傍聴市民の告発で警察は4日、国家保安法違反容疑で被告を追加立件した。被告は警察で、「首領様(金正日)が南朝鮮と戦争して勝利すると堅く信じる心を法廷で表現したかった」と供述した。今回のことを精神がおかしな従北主義者の突出行動として片付けることもできる。だが、最近の世相を見れば韓国社会に根っからの従北・親北勢力がどれだけ根深く広がっているのか知ることができる。民主労働党員がかかわった北朝鮮労働党225局指令スパイ集団事件(別名旺載山事件)、韓国大学総学生会連合出身女性中尉の国家保安法違反事件、金日成(キム・イルソン)大学出身北朝鮮ハッカーらと組みオンラインゲームハッキングで金を儲け金正日の秘密資金を管理する北朝鮮労働党39号室に渡した事件などがこうした現象を物語る。

法廷で「金正日将軍様万歳」を叫んだ行為は明らかに現行法違反だ。国家保安法上の称揚・鼓舞罪に相当し、刑法上の法廷侮辱罪を適用することができる。被告は判事と検事の前で遠慮なく法をばかにした。法廷の判事・検事は法の戯画化と司法府に対する蔑視を黙認した。法は社会の秩序を正す根幹で、その法を守り執行するのが判事・検事の最優先義務だ。被告の行為を表現と良心の自由とみたのか。こんなことでは光化門(クァンファムン)で北朝鮮の国旗を振りながら「金正日万歳」を叫んでも処罰しない日が来ないか心配になる。

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