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【社説】政界の核心に入り込んだスパイ団事件

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
公安当局で捜査中のスパイ団事件で政界が騒がしい。 公安当局は最近、北朝鮮労働党225局(対外連絡部)の指令を受けてスパイ活動をしてきた5人を拘束し、約40人を捜査していると明らかにした。 まだ捜査中で全貌は表れていない。 しかし今回の事件は政界の核心にまでスパイ団が深く入り込んだという点で衝撃的だ。

拘束されたLは民主党役員出身で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時、林采正(イム・チェジョン)国会議長の政務秘書官を務めた人物だ。 Lは大学運動圏出身で、1988年に林元国会議長とともに平和民主党に入党した「在野入党派」だ。 Lは1990年代初めに北朝鮮に包摂され、最近までソウル地域の責任者として活動してきたという。 このほか、民労党出身の多くの政治家が含まれている。 現役区長2人を含む市議員や区議員など10余人が捜査対象に入っている。

国会議長政務秘書官は政界の要職だ。 国会議長は国会の運営を左右する最高位職であり、慣行的に政務秘書官は国会議長の代わりに各種情報に接近できる。 議長の政務的判断に決定的な影響を及ぼすことができ、国会の立法活動にも相当な影響を与えることができる。 こういう席に座ってスパイ活動をしたとすれば、その害悪はどれほどのものになるだろうか。 北朝鮮の立場で大韓民国政界の内部事情をそのまま眺めているということだ。


事態の深刻性に比べて野党の反応は常套的だ。 政府与党の「公安弾圧」と反発している。 民主党の場合「党と無関係」を強調している。 事件はまだ捜査中で、正確な真相把握が先だ。 公安当局はこうした政治的な争いが起きないように徹底的に捜査し、透明に公開しなければならない。 野党は捜査に積極的に協調する必要がある。 捜査中の事件を‘政治攻勢’にしてはならない。 今回の事件は数カ月にわたる調査で確認されたことだ。 政界は政治攻勢だと非難する前に周囲を見渡すべきだ。 従北主義がどれほど時代錯誤的なものか、ひょっとして党内に蔓延した時代錯誤的な対北観がスパイの暗躍を生んでいないか。



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