パイロット帽とゴーグルを身につけたペンギン。 幼児用アニメーション「ポンポンポロロ」の主人公ポロロだ。 2003年に誕生し、世界100カ国以上に輸出された。 ブランド価値だけで約3900億ウォン(約300億円)にのぼる。 最近ネットユーザーは「ポロロを2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)のマスコットにしよう」という署名運動を繰り広げた。 「ポロロの頭文字‘P’は平昌の‘P’だった」という冗談も広まった。 ミッキーマウスのキャラクター王国ディズニーは非公式的な経路でポロロのキャラクター買収意向があると表したという。 最近ポータルサイト検索語10位圏にこのペンギンが登場した理由だ。
ポロロ人気の理由は何か。 ディズニー・ケロッグなどのマーケティングを担当したコンサルタントのダン・S・エーカフよると、子どもが特定キャラクターを好むようになる理由はおよそ4つあるという。 一つ目は「養育同一化」だ。 子どもはポロロを育てながら情緒的な安定を得る。 ある心理学研究によると、6歳まで子どもが見る夢の80%が「動物の夢」だ。 動物を通して不安を解決する。 この時の動物は丸くて安らかな姿でなければならない。 生後18カ月から子どもはとがったものや鋭い線を脅威の要素として感じるからだ。
二つ目は「自我同一化」だ。 子どもはコロコロとした‘2頭身’ペンギンを自分のように感じる。 これはポロロと友達の行動を真似てする「摸倣同一化」につながる。 さらに「逆同一化」だ。 キャラクターの暗い面に引かれるのだ。 ポロロは友達の大切なおもちゃを壊し、苦労して作った人のクッキーを盗んで食べる。 幼児に逸脱の快感を与えるのに十分だ。
ポロロのニックネームは「ポ統領(ポロロ+大統領)」または「ポヌニム(ポロロ+ハヌニム(神様))」。 子どもが付けたのではなく親が付けたニックネームという点が興味深い。 日々高まるキッズパワー、すなわち児童の購入決定力を端的に見せる現象という点からだ。 米国経済学者ジェームス・マクニールはすでに1990年代、現代社会が家父長制(patriarchy)と家母長制(matriarchy)を経て「フィリアキー(filiarchy)」に入ったと述べた。 子どもが意思決定権を持つ体制のフィリアキーは子どもを意味する接頭辞「fili-」に階層・階級を意味する「hierarchy」を合わせた言葉だ。 子どもが望めば親は買わなければならないというのがフィリアキーの法だ。 国産キャラクターの躍進に感心しながらも、財布をずっと開かせる「ポ統領」と「ポヌニム」をひたすら歓迎していられないのも親の率直な心情ではないだろうか。
奇宣ミン(キ・ソンミン)文化スポーツ部門記者
ポロロ人気の理由は何か。 ディズニー・ケロッグなどのマーケティングを担当したコンサルタントのダン・S・エーカフよると、子どもが特定キャラクターを好むようになる理由はおよそ4つあるという。 一つ目は「養育同一化」だ。 子どもはポロロを育てながら情緒的な安定を得る。 ある心理学研究によると、6歳まで子どもが見る夢の80%が「動物の夢」だ。 動物を通して不安を解決する。 この時の動物は丸くて安らかな姿でなければならない。 生後18カ月から子どもはとがったものや鋭い線を脅威の要素として感じるからだ。
二つ目は「自我同一化」だ。 子どもはコロコロとした‘2頭身’ペンギンを自分のように感じる。 これはポロロと友達の行動を真似てする「摸倣同一化」につながる。 さらに「逆同一化」だ。 キャラクターの暗い面に引かれるのだ。 ポロロは友達の大切なおもちゃを壊し、苦労して作った人のクッキーを盗んで食べる。 幼児に逸脱の快感を与えるのに十分だ。
ポロロのニックネームは「ポ統領(ポロロ+大統領)」または「ポヌニム(ポロロ+ハヌニム(神様))」。 子どもが付けたのではなく親が付けたニックネームという点が興味深い。 日々高まるキッズパワー、すなわち児童の購入決定力を端的に見せる現象という点からだ。 米国経済学者ジェームス・マクニールはすでに1990年代、現代社会が家父長制(patriarchy)と家母長制(matriarchy)を経て「フィリアキー(filiarchy)」に入ったと述べた。 子どもが意思決定権を持つ体制のフィリアキーは子どもを意味する接頭辞「fili-」に階層・階級を意味する「hierarchy」を合わせた言葉だ。 子どもが望めば親は買わなければならないというのがフィリアキーの法だ。 国産キャラクターの躍進に感心しながらも、財布をずっと開かせる「ポ統領」と「ポヌニム」をひたすら歓迎していられないのも親の率直な心情ではないだろうか。
奇宣ミン(キ・ソンミン)文化スポーツ部門記者
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