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【社説】海兵部隊の惨劇、防ぐことはできなかったのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官が5日、城南(ソンナム)国軍首都病院に用意された合同焼香所を訪れ、献花している。

4日に発生した江華島(カンファド)海兵隊の小哨銃器乱射事件はあまりにも衝撃的だ。6年前、京畿道連川(キョンギド・ヨンチョン)の最前方小哨で内務班に手榴弾を投げ、小銃を乱射して8人が死亡2人が重傷を負った事件以後、国民は2度とこんなことはないことと信じていた。しかしまったく同類の惨劇が再び起こった。軍当局は事件再発防止のため、過去6年間、一体何をしてきたのか。

連川事件の加害者キム一等兵は、上級者から言葉の暴力が頻繁にあったことから恨みを抱いて惨劇を引き起こした。今回も加害者のキム上兵は所属部隊でいじめにあっていたことが伝えられた。6年前の大惨劇を経験しながらも、軍当局は将兵の間の誤った慣行を直すために、何の措置も取らなかったのではないか。銃器管理の不手際もまったく改善されておらず、事故を犯す可能性のある将兵たちに対する観測や対応も相変らずいい加減だ。

血気盛んな青年たちが狭い空間に集まり、厳格な命令体系の中で生活しなければならない軍部隊の特性上、将兵の間にさまざま葛藤や争いが起きる可能性はいつでもある。しかし国家はそんな葛藤が今回のような惨劇として噴出することは絶対に阻まなければならない義務がある。敵との戦闘ではなく、味方の銃撃によって命を失うことは断じて起きてはならないことなのだ。それにもかかわらず、将兵間の葛藤から始まるさまざまな銃器事故が頻繁に発生している。


神聖な国防の義務を遂行するために、入隊する軍の将兵とその家族は国家から“しかるべき待遇”を受ける権利がある。訓練や交戦を通じて命を失ったり負傷したりする場合、国家は十分な補償と手厚い処遇によって報いなければならない。これ以外にはどんな場合でも命をかけることのないよう保障するのが、国家がしなければならない“しかるべき待遇”の核心だ。そうではなければ、国家は国防義務が神聖だと言う資格は持てない。

政府と軍当局は、今回のことを契機に類似事件の再発防止のための格別な措置を用意すべきだ。もしも「軍隊だから起こりうること」などという安易な考えが一部でもあれば、そのような考えは根本から絶たねばならない。一線部隊長にも責任を問い、適当なところでごまかす安逸な対応も許してはならない。再発を防ぐための対策を体系的に立てて、どのように施行するかを国民の前に出さなければならない。これが国防改革に劣らない、いやそれよりずっと急を要する課題だ。金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官が表に出て、事件収集の対策を用意することを促したい。

強軍は高値で性能のよい武器だけで作られるものではない。戦友たちの間に信頼がなく、有事に戦友を守ろうとする犠牲精神が発揮できないならただの‘砂軍隊’だ。われわれの海兵隊は、どんな悪条件にも熱い戦友愛を土台に力強い戦闘力を発揮する部隊として知られてきた。今回の事件は海兵のそんな名声に泥を塗った。残念な事だ。



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