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【社説】国民を相手にKTXの安全性実験をするのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
線路分岐器は列車の進路を変えるとても重要な装置だ。ここに問題が生じれば脱線・転覆など大きな事故につながる。今年2月11日に大事故につながるところだった光明(クァンミョン)駅のKTX脱線事故も線路分岐器のボルトが緩んで発生したことがわかった。

昨年11月に開通したKTX2期区間東大邱(トンデグ)~新慶州(シンキョンジュ)~釜山(プサン)間の128.6キロメートル区間に設置された線路分岐器は46基だ。この7カ月に46基すべてが1回以上の故障を起こし、全故障回数は406回という。ついにコレイル(韓国鉄道公社)は今月2日から故障が多い新慶州駅と蔚山(ウルサン)駅に設置された線路分岐器8基の使用を全面中断した。本線の代わりに副本線を使用するようにしたことで遅延運行が続いている。高速で走る通過列車が両駅で速度を下げる過程でまた別の安全事故が発生する懸念も提起される。コレイルは2期工事を担当した韓国鉄道施設公団と合同調査班を設け正確な事故原因を調査していると明らかにした。

ところで2期区間の線路分岐器がこれまで時速250キロメートル以下の鉄道だけに設置されていたというのが中央日報の報道だ。300キロメートル以上の高速線でも使えるという認証をドイツ鉄道局から受けたが施工されたことは一度もないという。この製品はオーストリアで製作したハイドロスター機種(1期区間の分岐器はフランス産MJ81機種)で、韓国で初めて架設された。安全性が最終立証されたとは言いにくい部分がある。韓国の国民を相手に新製品の安全性実験をしたという話も聞かれる理由だ。監査院も建設当時にこうした懸念を表明したという。それでもこの製品を施工し、いまではこういう問題を引き起こしているというならあきれるだけだ。


高速鉄道のように大型事故につながりかねない公共交通機関にこうした怠惰な精神が割り込むのは危険千万だ。まず事故原因から徹底して糾明し、責任者を厳重問責しなければならない。国民の生命を担保に安全性が確認されていない新製品を使ったことが明らかになったならば重犯罪として対処しなければならない。税金の浪費も考えなければならない。2期区間に線路分岐器を新しく架設するには150億ウォンがかかるという。このお金は誰が弁償しなければならないのか鉄道施設公団は答えなければならない。



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