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李健煕会長が激怒 三星テックワン社長を更迭へ(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
にもかかわらず李健煕会長が社会の通念を越える厳格な基準を適用する意思を表したのは、三星の創業者である故李秉喆(イ・ビョンチョル)会長の経営哲学に基づく。李秉喆会長は常に「仕事をうまくしようとして犯した失敗は寛容に許すが、私欲のために不正をしたり、偽りの報告をしたり、不誠実な姿勢で業務に臨むのは容認しない。これを容認すれば個人を越えて、企業や国にも迷惑をかける」と強調していた。

李健煕会長は今年4月末からほぼ毎週火曜・木曜日に瑞草洞(ソチョドン)社屋に出勤し、系列会社の経営診断をチェックしている。秘書室が解体された後、役職員の倫理意識が緩んだとみて、今回「一罰百戒」次元で三星テックワンを選択したと解釈される。特にアップルなどライバル企業を目の前にして、グループを引き締めるための措置とみられる。

しかしこれで終わらないという声もある。グループ関係者は「三星テックワン以外の系列会社でも不正が摘発されている。初心に戻るという趣旨で例外のない措置が取られるだろう」と話した。


辞意を表明した呉昌錫三星テックワン社長は延世(ヨンセ)大経営学科を卒業し、1974年に第一製糖に入社、三星重工業を経て、92年に三星テックワンに移った。副社長になるまで三星テックワンだけで16年勤務し、誰よりも内部事情に詳しい。射程距離40キロ級曲射砲のK-9自走砲「サンダー」の開発・輸出に成功し、その功労で08年に三星テックワンでは初めて内部昇進で社長に就いたが、組織管理の責任を取って辞表を出すことになった。

◇三星テックワン=1977年にミサイル推進機関を生産する防衛産業関連企業として設立された。社名は三星精密で始まり、三星航空産業、三星テックワンに変更された。80年代に航空機エンジンの国産化に成功し、97年には国内で初めてデジタルカメラを作った。カメラ事業は昨年、三星電子に移管し、現在の主力はK-9自走砲の生産など防衛事業。

金淳沢室長が伝えた李健煕会長発言

▽三星の誇りだったクリーンな組織文化が損なわれた。(不正を)根絶しなければいけない。

▽系列会社に対する監査がきちんと行われていないのではないか。今後の対策も不十分だ。

▽海外の好調な企業も組織の堕落と不正で沈んだ例が少なくない。三星も例外ではない。

▽いくら監査をしても処罰をしなければ意味がない。全グループ構成員に不正をすれば大変なことになることを認識させなければいけない。

▽監査責任者職級(現在専務または常務)を高め、人材を増やし、資質を高める必要がある。会社内部で完全に別の組織として運営しなければいけない。



李健煕会長が激怒 三星テックワン社長を更迭へ(1)

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